善林六朗[園芸研究家]
ケムシはガなどの幼虫で、体に長い毛が生えたものを指します。主に庭木などの樹木に発生します。春を過ぎると、冬を越した卵や春に産みつけられた卵から幼虫がふ化します。幼虫には、若いうちは葉や枝に糸で巣を張って集団で生活し、成長すると散らばるものや、ふ化後から単独で生活するものがいます。成熟すると蛹(さなぎ)になり、成虫になります。種類により年1~3回発生し、卵、幼虫または蛹で冬を越します。
集団で生活する若い幼虫は、近くの葉を食べつくすと移動する行動を繰り返します。成長して散らばると、食害の範囲が広がり、大発生すると樹木などは丸坊主になることがあります。そのため、植物の生育は悪くなり、庭木では観賞価値も下がり、果樹では品質低下や減収を生じます。そのうえ、毛に毒をもつ種類は人に激しいかゆみや発疹などの被害を与えます。
多くの種類があり、種類によって形態や体色、発生の時期や回数、寄生する植物などが異なります。代表的な種類は、アメリカシロヒトリ、オビカレハ、マイマイガ、モンクロシャチホコ、ヒメシロモンドクガ、毛に毒があるチャドクガなどです。
冬は、庭木などの葉裏や枝に越冬卵がついていないか調べ、見つけたら葉や枝ごと切り、土に埋めるなどして処分します。そのとき、チャドクガの卵である黄色毛玉状の塊に体が触れないように注意します。
春以降は、葉が食害されていないか注意し、見つけしだい幼虫がいる葉や枝を切り取るか、幼虫をはしなどで取り除き、踏みつぶすなどの処分をします。そのときも幼虫が体に触れないよう注意します。
適用のある薬剤がある植物で、薬剤で防除する場合は、幼虫が小さいうちに薬液を散布します。
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