善林六朗[園芸研究家]
テントウムシの仲間の多くは、害虫を食べる益虫ですが、野菜などを食べる種類もあり、これらは害虫なのでテントウムシダマシと呼ばれています。成虫は半円球の甲虫で、黄褐色や赤褐色の背中に、28個の黒い斑点があります。
成虫は4月ごろから活動し始め、 葉裏に黄色く細長い卵をまとめて産みます。幼虫は、とげが生えたタワシのような形をしていて、成熟すると葉の上で蛹(さなぎ)になり、やがて成虫になります。種類により年に1~3回発生し、成虫が落ち葉の下や草の根元などで冬を越します。
成虫と幼虫が、葉裏から葉の中身をなめるように食べます。そのあとはさざ波が立っているように見え、被害の特徴となっています。食害がひどいと葉はぼろぼろになって枯れ、その後、茎や果実にも食害が広がります。そのため、野菜の生育は悪くなり、果実の品質や収穫量も下がります。
代表的な種類には、オオニジュウヤホシテントウと、成虫の体がそれよりやや小さいニジュウヤホシテントウがあります。平均気温14℃を境に、前者はそれより気温が低い地域に、後者はそれより高い地域にすみ分けているといわれます。
両者とも春から秋にかけて発生し、寄生する植物もほぼ同じで、ジャガイモ、ナス、トマト、キュウリ、ホオズキなどです。
冬を越した成虫は、まずジャガイモを食害し産卵する場合が多く見られます。そこで、見つけしだい成虫や幼虫を捕まえ、卵塊も葉ごと取り除いて処分します。これらの防除を徹底すると、その後、ほかの植物での発生も抑えられます。
適用のある薬剤のある植物で、薬剤防除を行う場合には、成虫や幼虫の発生初期に薬液を散布します。
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