善林六朗[園芸研究家]
グンバイムシは、庭木や果樹などの樹木や、草花などの葉を加害します。成虫は大部分の種類では体長が3~5mmで、平べったい体をしています。翅(はね)は半透明で淡黒褐色などの斑紋があります。名前は、翅を水平にたたんだ形が相撲の軍配(ぐんばい)に似ていることに由来します。
成虫は葉の組織の中などに卵を産みつけます。ふ化した幼虫は淡褐色などの紡錘形で多くの突起をもち、何回か脱皮して成虫になります。成虫は年に3~5回ほど発生します。主に成虫で冬を越します。
成虫や幼虫が葉裏に寄生し、細長い口を葉の組織の中に刺し込んで汁を吸います。そのため、葉の葉緑素がなくなって白いかすり状の斑を生じます。多発すると、葉全体が白くなって枯れたり落ちたりし、株の生育が悪くなります。ハダニやスリップスの被害と似ますが、葉裏に、ヤニ状の黒い排せつ物が多くつくことで区別できます。
初夏から秋にかけて発生が目立ち、特に、この時期に高温で雨が少ない天気が続くと多発します。代表的な種類は、ツツジ、サツキ、シャクナゲなどに寄生するツツジグンバイ、果樹や花木などに寄生するナシグンバイ、キク科の草花などに寄生するアワダチソウグンバイ、キクなどに寄生するキクグンバイなどです。
葉に斑点が発生したら、成虫や幼虫を見つけて捕殺します。周辺にある雑草は、草花につくグンバイムシの発生源になるので、早めに抜き取ります。適用のある薬剤がある植物で、薬剤を使う場合は、葉の表裏をときどき調べ、白い斑点や黒い排せつ物を見つけたら、早期に株元に粒剤を散布して土に混ぜるか、薬液を散布します。薬液は葉裏までかかるよう、ていねいに散布することが大切です。
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