善林六朗[園芸研究家]
シャクガは、幼虫が庭木などの樹木と草花を食害します。成虫は、広げた翅(はね)の幅が数cm前後あるガで、主に夜間に活動し、花の蜜を吸います。葉柄や枝の分かれ目付近などに、丸い卵をまとめて産みます。
幼虫は細長く毛のないイモムシです。移動するとき、全身を使って長さを測っているように見えることから、シャクトリムシ(尺取虫)と呼ばれています。体を空中や枝などの上にまっすぐ伸ばして動かず、枝の一部のように見せかけて、いるのがわかりにくい姿勢もとります。成熟した幼虫は土中で蛹(さなぎ)になり、羽化して成虫になります。冬は主に蛹が土中で越します。
主に葉を食害し、花、蕾、果実などを食べることもあります。そのため、多発すると、葉が食べつくされて枝だけになり、株の生育を著しく損なうだけでなく、果実の品質や草花などの観賞価値が下がります。
シャクガには多くの種類があり、成虫の翅や幼虫の体は種類により、色、模様、大きさなどが違います。種類によって、食べる植物も異なります。代表的なものには、多種類の植物を加害するヨモギエダシャクやウメエダシャクなどと、一部の植物しか加害しないユウマダラエダシャクなどがあります。主に年に3~4回発生し、6月ごろから10月ごろにかけて幼虫の発生が多く、この時期に被害も目立ちます。
幼虫を見つけしだい捕殺します。雑草が繁茂すると発生しやすいので、除草に努め、近くに雑木林がある場合は、特に発生に注意します。適用のある薬剤がある植物で、薬剤防除を行う場合は、成熟した幼虫には防除効果が劣るので、幼虫が小さいうちに薬液を散布します。
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