スズメガ

善林六朗[園芸研究家]

初期症状
あちこちの葉がわずかに食べられ、それぞれそこで1匹ずつ小さな幼虫が食害している。
進行したとき
多くの葉がほとんど食べつくされて茎や枝だけになり、その周辺に少数の大きな幼虫が散らばって食害している。

スズメガとは?

 スズメガは、幼虫が野菜、草花、樹木などの葉を食べます。多くの種類があり、種類により成虫や幼虫の大きさ、模様などが違います。成虫は広げた翅(はね)が5~10cmくらいのガで、翅をすばやく動かし、高速で飛ぶことができます。一方、空中で静止することもでき、その状態でストローのような長い口を使い、花の蜜や樹液を吸います。
 成虫は主に夜行性ですが、日中飛ぶものも多く、直径2~3cmの楕円形で主に薄緑色の卵を、葉に1個ずつばらばらに産みます。幼虫は成熟すると5~10cmくらいになるイモムシで、腹部の末端に角のような突起をもつのが特徴です。成熟した幼虫は、主に地中につくった小部屋か地表の繭(まゆ)の中で蛹(さなぎ)になります。主に蛹で冬を越します。

▼葉が食べられ、茎や枝だけになる

 若い幼虫のうちは食害がわずかで目立ちません。成熟するにつれて食欲がおう盛になり、短期間に周辺の葉を、枝や茎だけにするまで食べつくし、体が急激に大きくなります。そのため幼虫が成長してから気づく場合が多く、野菜や果樹では収穫量が落ち、庭木や草花の観賞価値も下がります。

▼スズメガの仲間

 主に春から秋にかけて、年に1~3回発生します。幼虫は種類により寄生する植物が違い、ほぼ決まった植物を食害します。代表的な種類はセスジスズメ、ベニスズメ、オオスカシバなどがあります。

▼幼虫を捕まえて処分する

 飛行する成虫を見つけたら葉を調べ、産みつけられた卵か、卵がついた葉を取り除いて処分します。株元の地上や葉の上に、粒状のふんが散らばっていたら、葉裏などを探して幼虫を捕殺します。適用のある薬剤がある植物で、薬剤を使う場合は、成熟幼虫には防除効果が劣るので、幼虫が小さいうちに薬液を散布します。

薬剤を使用する際は、その薬剤の使用条件が、対象植物、病気や害虫、防除したい方法と合っていることを、ラベルなどで確認してください。
コウチスズメの成虫
コウチスズメの成虫。広げた翅の幅は46~60mm。幼虫はサラサドウダンなどを食べる。
セスジスズメの幼虫
セスジスズメの幼虫。成熟幼虫は体長80~85mm。ホウセンカ、ニューギニアインパチエンス、サツマイモなどを食べる。
ベニスズメの幼虫
ベニスズメの幼虫。成熟幼虫は体長75~80mm。ホウセンカ、ツリフネソウ、ミソハギ、フクシア、ブドウなどを食べる。
オオスカシバの幼虫
オオスカシバの幼虫。成熟幼虫は体長60~65mm。クチナシ、タニワタリノキ、ツキヌキニンドウを食べる。成虫は昼行性。

会員登録がお済みの方は

会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。

ピックアップ
テキストこぼれ話

3月号テキストこぼれ話
山野草にまつわる話を公開中!

ギリシャで乾燥に耐えて生きる植物の生態は?(前編)

今、熱い植物

「今、熱い植物」第9回
"原種ベゴニア、百葉繚乱"

ベゴニアは新しい種類がまだまだ見つかるという発展途上の魅力がある

投稿募集中 from テキスト編集部
見て見て!お気に入りの花

見て見て!お気に入りの花
自慢の植物・庭の写真を募集中!

みんなのマルシェ

みんなのマルシェ
自慢の畑・野菜の写真を募集中!