善林六朗[園芸研究家]
スズメガは、幼虫が野菜、草花、樹木などの葉を食べます。多くの種類があり、種類により成虫や幼虫の大きさ、模様などが違います。成虫は広げた翅(はね)が5~10cmくらいのガで、翅をすばやく動かし、高速で飛ぶことができます。一方、空中で静止することもでき、その状態でストローのような長い口を使い、花の蜜や樹液を吸います。
成虫は主に夜行性ですが、日中飛ぶものも多く、直径2~3cmの楕円形で主に薄緑色の卵を、葉に1個ずつばらばらに産みます。幼虫は成熟すると5~10cmくらいになるイモムシで、腹部の末端に角のような突起をもつのが特徴です。成熟した幼虫は、主に地中につくった小部屋か地表の繭(まゆ)の中で蛹(さなぎ)になります。主に蛹で冬を越します。
若い幼虫のうちは食害がわずかで目立ちません。成熟するにつれて食欲がおう盛になり、短期間に周辺の葉を、枝や茎だけにするまで食べつくし、体が急激に大きくなります。そのため幼虫が成長してから気づく場合が多く、野菜や果樹では収穫量が落ち、庭木や草花の観賞価値も下がります。
主に春から秋にかけて、年に1~3回発生します。幼虫は種類により寄生する植物が違い、ほぼ決まった植物を食害します。代表的な種類はセスジスズメ、ベニスズメ、オオスカシバなどがあります。
飛行する成虫を見つけたら葉を調べ、産みつけられた卵か、卵がついた葉を取り除いて処分します。株元の地上や葉の上に、粒状のふんが散らばっていたら、葉裏などを探して幼虫を捕殺します。適用のある薬剤がある植物で、薬剤を使う場合は、成熟幼虫には防除効果が劣るので、幼虫が小さいうちに薬液を散布します。
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