善林六朗[園芸研究家]
こぶ病は樹木の枝や幹に発生し、表面がざらざらして盛り上がった褐色や灰褐色のこぶを生じます。こぶは、初めは豆粒大ですが、徐々に成長し、数年たつと大きいものでは人の握りこぶし以上にもなります。一般に古くなったこぶには凹凸ができ、さらに裂け目ができて割れたり、内部が腐敗して空洞になったりすることもあります。
枝などのこぶができた部分は、組織が壊れて養分や水分を運ぶ働きが悪くなり、そこから先は生育が次第に衰え、ひどいと枯れます。また、こぶの部分は組織がもろくなり、そこで折れることもあります。そのため、こぶを多数生じると樹木は生育が悪くなり、庭木では観賞価値も下がります。
雨が続く梅雨などの時期や、湿度が高いときに発生しやすくなります。
こぶは、病原菌が細胞を異常に増殖させるためにできます。病原は2種類あり、原因が細菌の場合はフジ、ヤマモモ、サクラ、レンギョウなどに、糸状菌(カビの仲間)の場合はマツに、それぞれ発生します。細菌の場合はこぶから菌が飛散したり、体に菌をつけた昆虫類が枝や幹に侵入したりすると発病するとされています。糸状菌の場合は、菌がマツと主にブナ科樹木との間を行き来して生活し、ブナ科樹木に寄生する菌がマツに飛散して病気を生じます。
こぶは周辺部も含めて切り取ります。それができない場合は、こぶができた枝や幹ごと切除します。発病が多いときは思いきって株を抜き、ゴミとして処分します。薬剤を使う場合は、こぶの切り口に殺菌作用がある癒合剤(ゆごうざい)を塗ります。病原が細菌の場合は発病した樹木と周辺の同種類の樹木に、マツの場合はブナ科樹木にも、それぞれ適用のある薬液を散布して予防します。
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