園芸・ガーデニング作業の基本 ~初心者のための基礎知識~

取り木で植物を増やす方法

テーマ 挿し木、接ぎ木、取り木
講師
取り木とは、幹や枝から発根させ、そこを切り取って苗をつくる方法です。はじめての人が挑戦しても、非常に高い確率で苗をつくることができます。ただし、発根まで、時間のかかるものが多いので、多量に増やしたい場合は不向きです。このため、挿し木で簡単に発根する植物ではあまり行う意味がありません。一般的には、挿し木では発根しないものや、挿し穂のあまりとれない、貴重な植物で行います。

取り木の種類

取り木には、大きく分けると3つの方法があります。

高取り法:形のよい枝を取り木する方法。最初から太くて形のよい苗を得られる
圧条法:地面の近くに伸びている枝を曲げ、土中に伏せてその部分から発根させる方法
盛り土法:株の根元に土を盛って、発根させる方法

高取り法の手順

普通の樹木は、高取り法で取り木を行います。ウメを例に、手順を紹介します。

取り木の方法 高取り法1

1.取り木をする枝を選ぶ

取り木の方法 高取り法2

2.枝に浅く切り込みを入れ、幅2~3cmほど外皮をむく。皮と形成層を取り除き、木質部を出す

取り木の方法 高取り法3

3.外皮を取り除いた枝

取り木の方法 高取り法4

4.湿らせた水ゴケを一握りほど巻く

取り木の方法 高取り法5

5.ビニールを巻き、ひもで縛る。上側はややゆるく、下側はきつめに縛る

取り木の方法 高取り法6

6.作業完了。切り離しまで、水ゴケが乾燥しないように注意する

[関連]ウメの植物図鑑

取り木苗の切り離し

発根したら親木から切り離します。根が出ていても1本ぐらいだったら、すぐ切り離さないことが大切です。かなりの根が見えるまで待ちます。時期は、落葉樹では落葉後、常緑樹では翌年の春の芽吹き前がよいでしょう。
切り離したらすぐに定植はせず、根が新たに伸びるまで数か月間、かなり深めに仮植えしておきます。根が落ち着くまで養生を心がけるとよいでしょう。


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