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フランスBONSAI事情~大宮盆栽の魅力を世界に発信する

フランスBONSAI事情~大宮盆栽の魅力を世界に発信する
松雪園・黒須輝夫さんによる盆栽づくりのデモンストレーション。盆栽とは何か、作業しながらの熱弁だったという

2017年にさいたま市で開催される世界盆栽大会を前に、大宮盆栽の海外アピールが行われています。

 

去る3月14日~22日の9日間には、パリの中心地で大宮盆栽アンテナショップ「OMIYA BONSAI in Paris」がオープンしました。

 

大宮盆栽を世界に売り込もうという大宮盆栽海外展開プロジェクトの一つで、オープン初日と2日目、大宮盆栽協同組合の松雪園、黒須輝夫さんによる盆栽づくりのデモンストレーションが行われました。

 

(「長時間、身動きできない飛行機が嫌いだ」という黒須さんですが、「大宮盆栽の魅力をパリ市民に知ってもらいたい」と出かけたそうです。)

 

デモンストレーションに使われたのは地元フランス産のシンパクなど、鉢に入って2~3年のもの。厳しい環境で育ったのか、盆栽の特徴の一つ、サバ幹※も見られる樹です。これらをモデルに、不要な枝を取り除く枝抜きや樹姿を整える針金かけといった基本の樹形づくりが行われ、鮮やかな技術がパリの盆栽ファンを魅了しました。

 

「盆栽の基本は自然。自然の美しい姿を盆上に表現したものが盆栽なのです。フランスの皆さんに"生きた芸術"の盆栽の魅力を、実物を見ながら感じてもらえたのではないかと思います。」(黒須輝夫さん)

 

アンテナショップには大宮から運んだ盆栽が期間中、4点展示され、連日、多くの盆栽ファンで賑わいました(把握できる限りで1,200人以上が訪れたそうです)。道行くパリ市民も足を止め、ウィンドウ越しに展示を覗き込む様子など、関心の高さがうかがわれます。

 

このところさいたま市にある大宮盆栽美術館への外国人入館者が増えるなど、盆栽に対する世界の注目は高まっています。日本が世界に誇る"生きた芸術"盆栽が、ジャポニスムの国フランスでさらに浸透していくことを期待したいものです。

 

(※サバ:樹の幹に木質部が現れている状態のもの。年数を経た樹の幹でよく見られる。)

 

 

黒須さんの盆栽作業の様子(撮影:パリ盆栽)

 

 

 

(元『趣味の園芸』編集長 原田)

 

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【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。

 

 

写真提供:公益社団法人さいたま観光国際協会

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大宮盆栽アンテナショップを覗きこむパリ市民
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期間中、アンテナショップには大宮盆栽が4点展示された
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鉢に入って2~3年のフランス産シンパクを使い、枝抜きや針金かけといった樹形づくりが黒須輝夫さんの手で行われた【作業前】
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黒須輝夫さんによって樹姿が整えられたシンパク【作業後】
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パリにある盆栽店「パリ盆栽」の店内。植物は主にインドネシアから来ているという

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