キューガーデンがやって来た!「世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」展
東京・汐留のパナソニック 汐留ミュージアムで開催されている「世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン~英国に集う花々」展で、キューガーデンの空気を味わってきました。
(会期は3月21日まで)
園芸ファンにとっては聖地ともいえるような、イギリスの王立植物園キューガーデン。
長い歴史のなかで世界の植物情報を集積し、植物園内で栽培される植物もさることながら、膨大な植物画や植物を着想源としたデザイン・工芸品がコレクションされています。
今回はそのコレクションのなかから約150点ほどが日本にやって来ました。
展覧会の図録に記されたキュー王立植物園ライブラリー・アート・アーカイヴ部門長のメッセージによれば、「キュー王立植物園の美術品と挿絵のコレクションは、水彩画、線画、油彩画、鉛筆素描や版画など22万点で構成されている」とのこと。
それらのなかのえりすぐりが一堂に会したのです。
展示のなかで長く足を止めたのは、ダーウィンのコーナー。『種の起源』で知られる、あのチャールズ・R・ダーウィンです。
植物標本のシートのなかから発見されたガヴィエア・パタゴニカというランを描いた直筆の鉛筆スケッチを眺めていると、なんとなくダーウィンが身近に思えてしまいました。
植物画(ボタニカルアート)というと、どこか科学的で客観的な描写という印象をもつ方もいるかもしれません。ところが、作者の思いを感じさせる美しい描写も多いことを気づかされる展示の数々です。
植物図譜『アイヒシュテット庭園植物誌』や美しい『フローラの神殿』等々、居ながらにしてキューガーデンのエッセンスに触れた思いでした。
なお、展覧会は汐留ミュージアムの後、4月29日~6月26日、京都府京都文化博物館でも開催が予定されています。
取材協力:パナソニック 汐留ミュージアム
世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々
開催期間/2016年1月16日~3月21日
場所/パナソニック 汐留ミュージアム
詳しくは、展覧会公式ページよりご覧ください。
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。