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日本の園芸力で世界をおもてなし~2020年東京オリンピック&パラリンピック

日本の園芸力で世界をおもてなし~2020年東京オリンピック&パラリンピック
夏季、池袋のサンシャインガーデンを彩る夏の花。ユリ、サフィニア、サンパチエンスなどが見られる(写真提供:花き産地間連携生産協議会)

2016年はオリンピックイヤー。 8月のリオデジャネイロ・オリンピックにむけた予選を見ていると、2020年夏の東京オリンピック&パラリンピックのことが頭をよぎります。

 

その昔、園芸力の高さで西欧を驚かせた日本。それだけに2020年、世界中から集まる選手や観戦旅行者を花と緑でもてなしたいと願う一方、競技が行われる期間、酷暑と多湿に負けない、日本らしい園芸植物はあるのだろうかと考えてしまいます。

 

例年なら暑さが最も厳しく、湿度も高い時期に、競技が開催されるからです。まさに日本の園芸力が試されます。

 

「グリーン情報GardenCenter」(vol.458/2015年11月)の連載「東京オリンピック 花と緑のおもてなし」に気になる記事がありました。園芸資材会社社長・伊藤孝巳さんによる「大切なのは魅せる技術!!」という寄稿です。

 

その記事には、前々回2008年8月に行われた北京オリンピックで、なんと1億5,000万という花株が使われたというのです(日本の総人口1億2,600万人あまりを凌ぐ数字です!!)。

 

伊藤さんに取材したところ、中国ではオリンピックや国際博覧会などの際、大量の花を沿道に植え込むのだそうです。さらに続けて伊藤さんは、「花にとって厳しい7月に量を確保するのは大変です、むしろオリンピック会場で花や緑をみせる技術やディスプレイが大切なのではないでしょうか」と語っていました。

 

2020年までの4年間は長いようですが、植物を改良・選抜・栽培するという園芸生産のプロセスを考えると猶予はありません。そうした危機感を共有する地元東京の生産者有志が連携し、今年1月、「花き産地間連携生産協議会(代表:TFG坂井清人さん)」をスタートさせました。

 

歴史を振り返ると、1964年東京オリンピックの頃、プランター園芸が盛んになり、67年にはNHKテレビ「趣味の園芸」の放送がスタートしています。日本の園芸の高まりと1964年東京オリンピックの関係を必ずしも断言できませんが、それでも2020年東京オリンピック&パラリンピックが園芸界の起爆剤になってほしいと願うばかりです。

 

 

(元『趣味の園芸』編集長 原田)

 

 

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【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。

日本の園芸力で世界をおもてなし~2020年東京オリンピック&パラリンピック
夏季、東京ドームへのアプローチを彩るビンカやセロシアなど(写真提供:花き産地間連携生産協議会)
日本の園芸力で世界をおもてなし~2020年東京オリンピック&パラリンピック
夏季、六本木ヒルズの一角にある花壇を彩るペンタス(写真提供:花き産地間連携生産協議会)

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