「バラ入門」に最適なバラ園が誕生!!～練馬・四季の香ローズガーデン

「四季の香ローズガーデン」のエントランス。5月15日、通算来園者数が1万人を超えたという

バラ園芸の入門編ともいうべきコンパクトなローズガーデンが、5月3日、練馬・光が丘団地の一画にオープンしました。

その名前は「四季の香ローズガーデン」。新宿から都営大江戸線で30分の場所です。

なんといってもうれしいのは、多彩なバラの香りを自分で確認できること。

ダマスク香、スパイシー香、ミルラ香、フルーティー香、ブルー香、ティー香と、バラが香りごとに分類され、それぞれのコーナーでバラの香りを体験できます。小生などはバラの記事を編集するとき、香りをどう文字表現するか、いつも頭を悩ませたものです。

バラの奥深さに触れることができる点も特筆できます。

バラ園芸の歴史は古く、西洋と東洋のバラが交流して今日のバラに至ります。四季の香ローズガーデンでは殿堂入りバラの名花26種の周囲に西洋と東洋の歴史的なバラが配され、「バラが来た道」の要点を辿ることができます。

（取材当日はロサ・ガリカやロサ・エグランテリア、そしてハイブリッド・ティー第1号の'ラ・フランス'が咲いていました。）

面積1,300平方メートルに180種200株のバラが育つ四季の香ローズガーデン。

チーフガーデナーの怱滑谷（ぬかりや）史紀さんはまもなく訪れる梅雨と高温多湿の夏を見据え、「このバラ園にコレクションされているのは丈夫なバラですが、昨年、植えつけたばかりの2年生苗なので、無理をさせないよう注意しながら大切に栽培していきたい」と語っていました。

四季の香ローズガーデンはまだまだ誕生したばかり。バラ園芸の面白さが体験できる身近なスポットとして充実していくよう、バラの木が順調に成長していくのを見守っていきたいと思います。

取材協力：四季の香ローズガーデン

★「四季の香ローズガーデン」は 環境省による平成27年度第10回「みどり香るまちづくり」企画コンテストで 「におい・かおり環境協会賞」を受賞しました。

（元『趣味の園芸』編集長　原田）

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【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。

ダマスク香、スパイシー香、ミルラ香、フルーティー香、ブルー香、ティー香の6つの香りごとにコーナー分類され、それぞれの香りを持つバラが植栽されていた（四季の香ローズガーデン）

ダマスク香の‘芳純’

スパイシー香の‘プリンセス・シビル・ドゥ・ルクセンブルグ’

ブルー香の‘ベラ・ドンナ’

殿堂入りバラの‘エリナ’。2006年、日本で開催された世界バラ会議（大阪大会）で選ばれた

ロサ・ガリカ・オフィキナーリス。1600年以前から栽培されていたという西洋のバラ

‘ラ・フランス’。ギヨーによって1867年、作出されたハイブリッド・ティー第1号

‘ムスー・デュ・ジャポン’。「日本」の名が付くモスローズ。1906年以前から知られるという

‘ラ・マリエ’。2009年作出された品種。やさしいピンク色の花が女性に人気があるという