インドアプランツは個性が求められる時代に!!~FAJインドアプランツコンテスト
夏はリビングやエントランスの観葉植物が生き生きとしています。
暑さのなかで心なごませてくれるインドアプランツの美しいグリーン。熱帯や亜熱帯由来の彼らにとって、温度や湿度が高い日本の夏は好適な季節でもあります。
観葉植物のシーズンを前にした6月1日、東京都中央卸売市場大田市場フラワーオークションジャパン(FAJ)で、第13回FAJインドアプランツコンテストが行われました。
ドラセナやフィカス類、アローカシア、スパシフィラム、コウモリラン(ビカクシダ)に加え、食虫植物のネペンテス(ウツボカズラ)やサボテンの金鯱など、市場には審査を待つ多彩な植物が並んでいました。
厳正な審査の結果、大賞に選ばれたのは、東京・八丈島の生産者が出品した大きなコウモリラン。
人気が高い植物がこれほど立派な姿をしているとは......!! 大賞受賞もさることながらインパクトの強さに目を見張りました。
FAJ花の広報室長で、「趣味の園芸」でもおなじみの長岡求さんは、インドアプランツについて付加価値が重要になっていること、さらに流通の仕方が変わってきていることを指摘していました。
「近年、インドアプランツは'一品もの'と呼ばれ、仕立て方や樹形に変化を付けたものが出荷され、喜ばれています。お客様は自分の生活スタイルに照らし合わせ、特徴のあるインドアプランツをインターネットで探し出して購入しているのです」(長岡求さん)
長岡さんに促され、市場に集まるインドアプランツを眺めてみれば、同じ植物でも大きさや姿、形が一様ではありません。目の前にある大きなブラキチトン・アケリフォリウスは盆栽でいう文人木風、遊び感覚があります。そして市場にはそうした個性的な観葉植物がたくさん出荷されていたのです。
インドアプランツは今、グリーンの美しさとともに、 フォルムの魅力や植物の存在感が重要な訴求点になっているようです。
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。