2016年のRHSチェルシーフラワーショウは...!?
5月24日~28日、開催された英国王立園芸協会(RHS)のチェルシーフラワーショウ2016。早速、今年の話題をイギリスのRHSに取材してみました。
ガーデンの出展は、デザインや庭づくりの技術などが統合されたショウガーデン17件、中小規模の庭づくりで技術が焦点になるアーティサンガーデン6件、斬新な庭づくりがポイントになるフレッシュガーデン7件。
日本からは綿半(ショウガーデン)と石原和幸さん(アーティサンガーデン)の参加2件でした。
アーティサンガーデンに参加した石原さんは、ガレージとガーデンという要素が統合された作品「千里千庭-Garage Garden」で5年連続のゴールド受賞。加えてRHS会長のニコラス・ベーコン卿が授けるプレジデント賞も獲得しました。自動車と園芸という二つの楽しみが織りなす「Garage Garden」は心くすぐられます。
東京・四谷に本社を置き、ホームセンター事業などを手がける綿半がショウガーデンに参加した作品「The Watahan East & West Garden」。日本独自の植物文化をイギリスの庭と融合させた作品としてシルバーに輝きました。
RHSは2016年のガーデン展示について、エキゾチックなシャクヤクやオーク、シダ類が目立ったと述べていました。また近年、トレンドのナチュラルガーデンは、今年も引き継がれているとのことでした。
世界の園芸ファン注目の「RHSチェルシー・プラント・オブ・ザ・イヤー2016」は、クレマチス・チイサネンシス'アンバー'(Clematis chiisanensis 'AMBER')。
韓国南部にある智異山という山に由来するベル型のクレマチスのようです。珍しいクリーム色の八重咲き花が5月と9月、うつむき加減に咲くところが高評を得ていました。
「趣味の園芸」講師の金子明人さんによれば、クレマチス・チイサネンシスはアルピナ・マクロペタラ系とのこと、日本国内では'レモンベル'という品種が流通しているという話でした。
取材協力:RHS英国王立園芸協会
(元『趣味の園芸』編集長 原田)
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【園芸LOVE 原田が行く】は、「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』テキスト元編集長の原田による園芸エッセイです。