英国王立キュー植物園園長がやって来る!~講演会「私たちの植物園――今そしてこれから」
9月16日(土)、日本植物園協会による特別講演会「私たちの植物園――今そしてこれから」が、東京大学農学部(弥生キャンパス)弥生講堂で行われます。
注目は現在の英国王立キュー植物園園長、リチャード・ディベレルさんの特別講演「21世紀における植物園の目的」。
近年、地球環境の急激な変化や気候変動が世界各地で深刻な問題になるなか、植物園は生物多様性の保全、遺伝子資源の保存といった新たな貢献を担おうとしています。
「これから植物園が担わなくてはならない役割とは何か」――
植物の世界をリードするキュー植物園だけに、ディベレル園長が語る「キュー植物園の現状と未来に向かっての取り組み」は、植物を題材に地球社会を考えるキーワードを与えてくれそうです。あわせて報告される日本の植物園の取り組みとともに見逃せない内容です。
また今回の特別講演会では、キュー植物園専属植物画家の山中麻須美さんによる講演「21世紀の植物画」も予定されています。
事前申し込みは不要、先着順で定員300名の予定です。
講演会「私たちの植物園――今そしてこれから」
日時:2017年9月16日(土)14時~16時30分(開場:13時30分)
場所:東京大学農学部(弥生キャンパス)弥生講堂
定員:先着300名(無料、事前申し込みなし)
同時通訳
●プログラム
講演1:「21世紀の植物画」山中麻須美(英国王立キュー 植物園 専属植物画家)
講演2:「21世紀における植物園の目的」リチャード・ディヴェレル(英国王立キュー 植物園園長)
講演3:「日本植物園協会の震災復興支援活動」榎本浩(東京都夢の島熱帯植物館 館長)
講演4:「日本植物園協会の植物多様性保全活動」遊川知久(国立科学博物館筑波実験植物園 研究員)
講演5:「21世紀における公立植物園 -高知県立牧野植物園では -」水上元(高知県立牧野植物園 園長)
リチャード・ディベレルさんプロフィール
1965年生れ、ケンブリッジ大学卒。経営コンサルタントとして数年間働いたのち、BBC(英国放送協会)に20年間勤務。BBCニュースのウェブサイトの立ち上げ、BBC子供局の運営を手掛ける。その間、キュー植物園の理事として財務・監査およびリスク委員会に6年間携わり、2012年9月、歴史上初めて、植物学者ではなく組織のリーダーとしての植物園長となる。就任後、大幅な改革を行い、キューの科学部門の強化、財政健全化に焦点を当てている。
山中麻須美さんプロフィール
1957年生れ、奈良市出身。1987年に英国マークス&スペンサーの陶磁器デザイナーとして渡英。2004年よりパンドラ・セラーズに植物画を学び、2007年よりキュー植物園の公認植物画家となる。作家活動の傍ら、展示会コーディネーターとして、2016年にキュー植物園で開催されたFlora Japonica展を手掛けた。