多彩なストレプトカーパスにびっくり!~兵庫県立フラワーセンター400品種1,000株のコレクション
温室のなかを散策していると、しばしば目に入る花があります。セントポーリアと同じイワタバコ科のストレプトカーパスという植物です。
直射日光が当たらず湿度が保たれる温室展示の足もと付近で、可憐なブルーの花を咲かせています。
ストレプトカーパスは茎が直立するタイプ、茎が伸びずにロゼット型になるタイプ、ウシノシタと呼ばれ、葉の片方が大きくなったタイプなどがありますが、以前は花色が少なかったためなのか、園芸的にはどこか地味な印象でした。
ところが今日、黄花や赤花、フリル咲き、斑入り模様の花といった品種が加わり、カラフルな花に変貌を遂げました。
そうしたストレプトカーパスのコレクションを、10月14日(土)~11月19日(日)、兵庫県立フラワーセンターで見ることができます。
「アフリカ原産でケーププリムローズ(アフリカのサクラソウ)といわれるストレプトカーパスは、1980年代、紫や青色の花が主流でした。そこでフラワーセンターでは海外から原種や野生種を導入し、赤や黄色、バイカラーの花を咲かせる品種の育成を進めました。」
(兵庫県立フラワーセンター・廣瀬健司さん)
廣瀬さんによると、フラワーセンターが独自に育種を進めた結果、今では原種や野生種、園芸種を含め、約400品種1,000株をコレクションするまでになったとのこと。現在も多花性や八重咲き種などの開発を進めているそうです。
さらに廣瀬さんは、「最近のストレプトカーパスは耐寒性のあるものが多く、鉢植えにして室内で楽しめるようになりました」と語っていました。
品種改良が進んだストレプトカーパス。コンパクトな草姿で花色が豊富なだけに、育ててみたい花の一つです。
(協力:兵庫県立フラワーセンター)
兵庫県立フラワーセンター「ストレプトカーパス展」
期間:2017年10月14日(土)~11月19日(日)
場所:大温室【四季の花室】
(兵庫県立フラワーセンターのオリジナル品種は毎年10月にストレプトカーパス即売会で販売されます。)
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【不定期連載】 園芸LOVE 原田が行く
「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』シニアエディター・原田による園芸エッセイです。