わが憧れの花、チベタヌス~第17回クリスマスローズの世界展(2/15-2/17)
日々、進化を続けるクリスマスローズ。
多彩な花色や、ブロッチやスポットといった模様、最近ではカラーリーフや香りをもった花が登場するなど、バリエーションの豊かさはとどまるところを知りません。
毎年2月中旬、東京・池袋で開催される「クリスマスローズの世界展」に出かけるとき、「今年はどんなクリスマスローズが出品されているのだろうか」と期待に胸を膨らませてしまいます。
クリスマスローズが大人気になって約20年、展示会場で探してしまう花にチベタヌスがあります。なぜなら、今でこそチベタヌスは普及しましたが、かつては神秘のベールに包まれた存在だったからです。
クリスマスローズの原種を語るとき、チベタヌスは「中国の奥地に美しいクリスマスローズがある」という情報だけで、実像が語られることはほとんどありませんでした。
また当時、チベタヌスは株の入手が難しく高嶺の花だったことも、想像をかき立てる一因でした。小生にとってチベタヌスは憧れの花だったのです。
2000年6月、荻巣樹徳さんによる著書『幻の植物を追って』(講談社刊)が出版されたときなど、本をすぐに買い求めて読んだことを思い出します。
と同時に、本の表紙に掲載された写真を眺めては、見知らぬ大地に咲くチベタヌスの世界に思いをはせたものでした。
さて、今年も2月15日(金)から3日間、「第17回クリスマスローズの世界展」が池袋・サンシャインシティで開催されます。
育種家によるオリジナル品種の展示、新花コンテスト、金子明人さん&横山直樹さんのトークショー等、内容は盛りだくさん。加えて楽しみなチベタヌス特集も予定されています。
今日、チベタヌスそのものばかりか、チベタヌスを交配親にした新たな花も多く展示されるようになりました。白や薄ピンクの清楚な雰囲気を漂わせるチベタヌスと、その交配種の花々。
クリスマスローズの最前線情報とともに、チベタヌスの世界を堪能しようと思います。
●第17回 クリスマスローズの世界展
期間:2019年2月15日(金)~17日(日)
会場:東京都・池袋 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル4階 展示ホールA
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【不定期連載】 園芸LOVE 原田が行く
「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』シニアエディター・原田による園芸エッセイです。