ピンク色のバナナに、南米のサクランボ!?...小川恭弘さんにこれから要注目のトロピカルフルーツについて聞いてみた!<後編>趣味の園芸6月号こぼれ話
ウェブサイト「みんなの趣味の園芸」だけで読める連載「テキストこぼれ話」。『趣味の園芸』テキストの特集に登場した、講師の方にインタビューします。専門家の方だけが知っているおもしろい情報が満載です。
今月は6月号特集「絶対収穫! バナナ」「絶対収穫! パッションフルーツ」の講師を務めた小川恭弘さんが登場。
前半ではピンクバナナを紹介いただきましたが、後編でも引き続き、小川さんに注目のトロピカルフルーツを教えてもらいます。
小:次はセレージャです。ブラジル原産で、サクランボのような果実をつけます。
編:確かにサクランボみたいですね。
小:タネから育てて最短で3~4年、樹高40~50cmで実がつきますが、個体差があります。80~100cmまで大きくなれば、ほぼ実が楽しめると思います。耐寒性も強く、関東地方以西であれば、戸外で冬越しできます。大株になれば-5℃ぐらいまで大丈夫です。
編:手ごろなサイズで実が楽しめるうえ、冬、室内に入れなくてよいのは楽ですね。
小:そうなんです。ただ、こちらもまだまだ流通量が少ないのが難点なんですけれど。
編:収穫時期はいつですか?
小:6月ごろです。未熟なときは緑色ですが、だんだん赤くなり熟すと濃い紫色になります。
編:どんな味なのでしょう。
小:ほどよい酸味があって、サクランボよりもアメリカンチェリーに近いかもしれません。でも、皮はサクランボよりも薄いので、その分ジューシーです。
編:へー。おいしそうですね! セレージャも要注目です!
小「樹形も整いやすいので、暖地では庭木としてもおすすめですよ」
<終わり>
小川恭弘(おがわ・やすひろ)
園芸研究家/1968年、千葉県生まれ。東京農業大学卒業。千葉県館山市の植物園に勤務したあと、フリーランスで熱帯果樹の栽培などに携わる。
『趣味の園芸』テキストの特集に関連して、担当編集者による講師へのインタビューなどをウェブ限定で公開します。(毎月2回更新予定)