夏を乗り切る!バラの暑さ対策~連載「"レジェンド"鈴木満男さんに教わるバラ栽培の奥義」第5回(8月号)
悩めるバラ愛好家、中上級者の皆さんに栽培の奥義を伝えるテキスト連載「"レジェンド"鈴木満男さんに教わるバラ栽培の奥義」。
『趣味の園芸』2020年8月号掲載の第5回のテーマは「夏を乗り切る! バラの暑さ対策」です。
バラ界のレジェンド、プロ中のプロ、鈴木満男さんが50年の経験で培った「本当のバラ栽培のコツ」を、余すところなく皆さんにお伝えします。
第5回 夏を乗り切る! バラの暑さ対策
梅雨明けとともに夏本番。最近、特に関東地方以西では猛暑日が続き、熱帯夜から解放される日が少なくなっています。植物には過酷な状況で、バラも例外ではありません。
●夏は十分な水やりを習慣づけ、株元のマルチングや遮光、鉢の移動で夏バテ回避!
生育が緩慢になる、花が小さくなる、花色や葉色が悪くなるなど、株がバテ気味になってきたら、鉢植えは涼しい半日陰に移動させます。庭植えは梅雨明け後すぐに、わらなどで株元をマルチングする、遮光ネットで直射日光を遮るなどの暑さ対策を励行しましょう。
鉢植えも庭植えも、夏の日常の管理で最も大切なのは水やりです(毎日、朝夕いずれかの涼しい時間帯に与える)。これには、水切れで生育を止めない、地温を下げて暑さを和らげる、関東地方以西では9月のシュート(新しく伸びる枝)を期待する、病害虫などで葉を落とした株を回復させるなどの目的があり、四季咲き性の品種なら秋の花をきれいに咲かせるためにも重要です。
8月号テキストでは、これらの対策の詳しい方法と、この時期心配な台風対策を紹介しています。しっかり対策を行って、この夏を乗り切りましょう。
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"レジェンド"はこんな人~バラと歩み続けて40年
鈴木満男(すずき・みつお)
バラ栽培研究家。約40年にわたり、バラの種苗会社(京成バラ園芸)で生産者への技術指導やバラ園の管理などを担当。定年退職後も各地のバラ園でプロへの指導、一般愛好家への講習会などを続け、品種ごとの特性や気候風土に合わせたバラの管理技術は、多くの栽培家を唸らせている。バラ界のレジェンドにして、プロ中のプロ。
主な著書に『NHK趣味の園芸12か月栽培ナビ① バラ』、『NHK趣味の園芸 ガーデニング21バラを美しく咲かせるとっておきの栽培テクニック』など多数。
●次号2020年9月号(8/21発売予定)では、奥義「夏の剪枝、これが鉄則!」を紹介します。お楽しみに!