アッ!と驚く とっておきのバラ再生法~連載「"レジェンド"鈴木満男さんに教わるバラ栽培の奥義」第7回(10月号)
悩めるバラ愛好家、中上級者の皆さんに栽培の奥義を伝えるテキスト連載「"レジェンド"鈴木満男さんに教わるバラ栽培の奥義」。
『趣味の園芸』2020年10月号掲載の第7回のテーマは「アッ!と驚く とっておきのバラ再生法」です。
バラ界のレジェンド、プロ中のプロ、鈴木満男さんが50年の経験で培った「本当のバラ栽培のコツ」を、余すところなく皆さんにお伝えします。
第7回 アッ!と驚く とっておきのバラ再生法
5年、10年と育てているうちに樹勢が衰えてダメになりそう! そんな株も元気に復活させることができます。
●再生の第一歩は、斜め45度に植えつけること
バラに限らず、植物の多くは頂芽優勢の性質をもっています。そこで、枝が斜めになるように植え替えることで株元の芽を動かし、新しいシュートを出させます。
こういうと「株元にも芽があるの?」と疑問をもつ人がいるかもしれません。バラは葉腋(ようえき:葉のつけ根)から定芽(一定の位置から生じる芽)を出しますが、分枝部や株元にも不定芽(条件しだいでどこからともなく出る芽)が隠れています。つまり、株元の見えない芽に期待するわけです。
芽を動かすには、古枝(主枝)を少なくとも斜め約45度に倒して植えつけます。鉢植えは枝を倒して植え、庭植えは枝を曲げて固定しましょう。その後適切に管理すれば半年で生まれ変わります。
※この方法は、衰えていても病害虫に侵されていない健康な株であることが条件です。
10月号テキストでは、衰えたり樹形のバランスがくずれたりした「残念な株」をお持ちの方々に捧げる、レジェンド流バラの再生法を詳しくお伝えします。
(このテーマの放送はありません)
"レジェンド"はこんな人~バラと歩み続けて40年
鈴木満男(すずき・みつお)
バラ栽培研究家。約40年にわたり、バラの種苗会社(京成バラ園芸)で生産者への技術指導やバラ園の管理などを担当。定年退職後も各地のバラ園でプロへの指導、一般愛好家への講習会などを続け、品種ごとの特性や気候風土に合わせたバラの管理技術は、多くの栽培家を唸らせている。バラ界のレジェンドにして、プロ中のプロ。
主な著書に『NHK趣味の園芸12か月栽培ナビ① バラ』、『NHK趣味の園芸 ガーデニング21バラを美しく咲かせるとっておきの栽培テクニック』など多数。
●次号2020年11月号(10/21発売予定)では、奥義「大苗は入手時期で手入れが違う!?」を紹介します。お楽しみに!