つるバラの誘引・剪定を極める~連載「"レジェンド"鈴木満男さんに教わるバラ栽培の奥義」第9回(12月号)
悩めるバラ愛好家、中上級者の皆さんに栽培の奥義を伝えるテキスト連載「"レジェンド"鈴木満男さんに教わるバラ栽培の奥義」。
『趣味の園芸』2020年12月号掲載の第9回のテーマは「つるバラの誘引・剪定を極める」です。
バラ界のレジェンド、プロ中のプロ、鈴木満男さんが50年の経験で培った「本当のバラ栽培のコツ」を、余すところなく皆さんにお伝えします。
第9回 つるバラの誘引・剪定を極める
「私の住む街はもちろん、全国的にバラを育てているお宅はじつに多いのですが、剪定をしていない株が多いことに驚かされます。枝が伸び放題で小さな花を咲かせている姿を見ると、残念でなりません。
バラは丈夫な植物なので放置しても長年咲き続けます。しかし品種本来の美しい花がたくさん咲くことはありません。事情があって季節の管理を省いたとしても、冬の剪定だけは行ってほしいものです。」(鈴木満男)
バラの管理で最も大切な作業は冬の誘引・剪定です。最近は丈夫で育てやすい新品種がふえてきましたが、剪定の重要性は変わりません。
昨今の温暖化でバラの生育サイクルも少しずつ変化しています。今月は芽が出るのが早いつるバラの誘引・剪定を取り上げています。つるバラは剪定と同時に誘引も行います。ただし、夏に誘引を済ませた場合(7月号参照)、冬の作業は剪定だけになります。作業は12月下旬に行うことをおすすめします。
12月号テキスト(p.106~)では、つるバラの誘引・剪定の詳しい方法を解説しています。
(このテーマの放送はありません)
★次号2021年1月号(12/21発売予定)では、ブッシュ・ローズ、シュラブ・ローズの冬剪定を紹介します。お楽しみに!
"レジェンド"はこんな人~バラと歩み続けて40年
鈴木満男(すずき・みつお)
バラ栽培研究家。約40年にわたり、バラの種苗会社(京成バラ園芸)で生産者への技術指導やバラ園の管理などを担当。定年退職後も各地のバラ園でプロへの指導、一般愛好家への講習会などを続け、品種ごとの特性や気候風土に合わせたバラの管理技術は、多くの栽培家を唸らせている。バラ界のレジェンドにして、プロ中のプロ。
主な著書に『NHK趣味の園芸12か月栽培ナビ① バラ』、『NHK趣味の園芸 ガーデニング21バラを美しく咲かせるとっておきの栽培テクニック』など多数。