決定!日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2020 鉢物部門は、フリフリ感いっぱいのキュートなシクラメン
園芸界恒例の「日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2020」の受賞花が、12月11日、ジャパンフラワーセレクション実行協議会から発表されました。
今年の日本フラワー・オブ・ザ・イヤーでは、鉢物、ガーデニング、切花の3部門について審査を行い、業界推奨花としてジャパンフラワーセレクション(JFS)64品種をピックアップ、そのなかからさらに審査を重ねて、最優秀賞花が選ばれました。
今回、「日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2020」に輝いた花は次の通りです。
鉢物部門 最優秀賞
シクラメン「ローゼスピンクバイカラー 万重 EX」(福島・矢祭園芸)
優美な色合いのフリルがたくさん重なり合う花姿はとてもキュート。
ガーデニング部門 最優秀賞
ガイラルディア「スピントップ イエロータッチ」(愛知・ハクサン)
栽培経過観察では連続開花にすぐれていることを示した。
切花部門 最優秀賞
キク「セイフェスト」(広島・イノチオ精興園)
ワインレッドと白が印象的な花は豪華で、どこかダリアを連想させる。
バラ「ブライダルマカロン」(福岡・たなまち園芸場)
花の外側から中心にかけてピンクのグラデーションになり、フリルの花はかわいらしい。トゲがないのも使い勝手がよい。(現在は福岡のみの流通で、来年以降に若干数、関東地方でも流通できる予定)
まず園芸ファンとして気になるのが、鉢物とガーデニング両部門の最優秀賞です。
鉢物部門のシクラメン「ローゼスピンクバイカラー 万重 EX」は、「趣味の園芸」でもおなじみ、名人の金澤美浩さんが生み出したシクラメンです。咲き始めが黄色で展開するにつれて優美なピンク色になっていく花は、花弁が丸く幾重にも重なる万重咲きです。金澤さんによると、「雄しべが花弁化していることから花粉がなく、花の寿命が長い」とのことです。
[関連記事]人気シクラメンの産みの親・金澤美浩さんに聞く、もっと知りたい栽培のコツ
一方、ガーデニング部門のガイラルディア「スピントップ イエロータッチ」。ビタミンカラー、オレンジ色の花弁の先に絵筆でタッチしたようなイエローが入る花が、モリモリと咲いている姿は見るからに元気が湧いてきます。ガーデニング部門では花の栽培経過観察と審査会が行われますが、夏から秋にかけて連続して開花し、見事なパフォーマンスを発揮しました。
実行協議会によると、「日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2020」受賞花は、一部を除いて現在、流通していて入手することができるそうです。
人気投票の注目花
シクラメン「ウインク ジュ フェリエ(仮) 」(群馬・さかもと園芸)
紅白の花がランダムに散らばる、いわゆる源平咲きのシクラメン。赤と白のコントラストが美しい。秋の審査会で行われた人気投票で第1位だった。(2021年11月から流通する予定)
ユーフォルビア(ポインセチア)「イエロールクス」(愛知・ハクサン)
秋の審査会の人気投票で同点1位となった、輝くような黄色のポインセチア。クリスマスから正月、年末年始を楽しませてくれる鉢花登場!!
(写真提供:ジャパンフラワーセレクション実行協議会事務局)
★これまでの受賞花
日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2019が決定! 鉢物部門は園芸ファン待望のあのアジサイが受賞
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【不定期連載】 園芸LOVE 原田が行く
「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』シニアエディター・原田による園芸エッセイです。