サカタのタネ「プロフュージョン レッドイエローバイカラー」がAASとFSでゴールドメダルをダブル受賞!!
年末、うれしいニュースが入ってきました。
サカタのタネが開発したジニアの新品種「プロフュージョン レッドイエローバイカラー」が、「オールアメリカセレクションズ」(AAS)とヨーロッパの「フロロセレクト」(FS)でゴールドメダルを獲得したというものです。
まずオールアメリカセレクションズ。
1932年に発足した、アメリカやカナダの園芸愛好家に優れた園芸植物を普及させることを目的とする非営利機関で、世界中のナーセリーが新たに育種した品種を出品し競い合っています。そのコンペティションは極めて厳しく、北アメリカにある大学や植物園、種苗会社など数十か所で栽培テストが行われ、評価が与えられます。最高峰のゴールドメダルはその水準を満たさなければ与えられず、「10年に1回、あるか否か」といわれるほどです。
一方、フロロセレクトは1970年に創設された花の審査会で、エントリーされた品種をヨーロッパ各地で新しさや実用性を評価するもの。エントリー条件が厳しく、ナーセリーは自信作のみを出品しているといわれます。ヨーロッパ各地で行われる栽培テストで評価され、受賞品種のなかでもとくに優れた品種にゴールドメダルが与えられます。
園芸界にとって暗いニュースが続いた2020年、日本の育種技術と新品種が世界最高峰に位置付けられたことは、園芸ファンにうれしいニュースとなりました。
ジニアは夏の花でおなじみ、百日草(ひゃくにちそう)のことですが、その和名のとおり、ジニア「プロフュージョン」は酷暑の日本でもよく花が咲く品種として定評がありました。今回はさらに品種改良され、「レッドイエローバイカラー」ではビタミンカラーの赤と黄色が鮮やかに出る性質が加わった点が目を引きます。
連続開花する花、安定した花色、耐病性に加えて、その花色がバイカラーから徐々にアプリコット、ピンク、ローズへと色が移り変わるユニークな特性も評価されました。
サカタのタネのオールアメリカセレクションズのゴールドメダル受賞は20年ぶり通算5回目、 フロロセレクトのゴールドメダル受賞は4年ぶり通算14回目です。
なお、受賞品種の「プロフュージョン レッドイエローバイカラー」は日本では2022年から販売される予定です。
バイカラーの名のごとく、ビビッドな赤と黄色が美しい
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【不定期連載】 園芸LOVE 原田が行く
「みんなの趣味の園芸」スタッフであり『趣味の園芸』シニアエディター・原田による園芸エッセイです。