ジャガイモの植えつけは3月が適期
ジャガイモは失敗が少なく、初心者向き。植えつけてから約3か月で、大きなイモがどっさりできます。恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんに、ジャガイモ栽培のポイントを教えてもらいました。
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1 植えつけは急がず3月に
2月下旬から植えつけられますが、地温が低く芽が出るまでに時間がかかるので、3月になってからのほうがおすすめです。タネイモを早く入手したときは、無理な早植えを避け、その分「浴光催芽(よっこうさいが)」をして強い芽を出させましょう。タネイモをざるなどに並べ、昼間は明るい窓辺に置き、夜間は毛布などをかぶせて保温します。イモの向きをときどき変え、全体に日が当たるようにするのがコツです。期間は約2週間。太くてしっかりとした芽が出て(写真)、植えつけ後の生育がよくなります。
撮影:渡辺七奈
2 pH5.0~5.5に調整する
ジャガイモはpH5.0~5.5の酸性の土を好みます。土壌酸度を測定したうえで、適正なpHに調えるために苦土石灰(くどせっかい)をまきます。
3 しっかり土寄せ、イモを日に当てない
2回の土寄せで畝(うね)を高く盛り上げ、イモが太るスペースを作ります。土寄せが不十分だと、イモが露出して緑色になります(写真)。緑化した部分は有毒物質のソラニンを含むので、食用には向きません。
撮影:福田 稔