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12か月栽培ナビ『デンドロビウム』発売記念 著者インタビュー!~デンドロビウムは水やりで育てる

12か月栽培ナビ『デンドロビウム』発売記念 著者インタビュー!~デンドロビウムは水やりで育てる
『デンドロビウム』著者の江尻宗一さんにインタビュー

12か月栽培ナビシリーズ『デンドロビウム』の発売を記念して、著者の江尻宗一(えじり・むねかず)さんにインタビュー! 三代続くラン園の園主として活躍する江尻さんに、デンドロビウムの魅力と本書に懸けた思いを伺いました。

 

趣味の園芸テキスト3月号では、江尻さんが原種デンドロビウムの楽しみ方を紹介。テキストもお見逃しなく。

 

* * *

 

デンドロビウムとの出会いは

 

私の家は温室と家が隣接していたので子どものころから温室で鬼ごっこをしていました。いつのまにか気づいたらランはそこにあったという環境です。初めてデンドロビウムと向き合ったのは東京農大の卒論で、肥料と日射の影響を実験したときでした。その成果は本書にも生かしております。その後、父・江尻光一が山本デンドロビューム園と交流が深かったこともあって、世界のラン展でもよく知られているノビル系交配種を知ることになります。

 

1980年代になって、さまざまなランに接するようになりました。当時は、デンドロビウムといえばノビル系が中心で、原種はごく一部でした。90年代に入って珍しいものが入ってくるようになりました。しかし、育てにくいものは一過性で終わり、日本の環境で育てやすいものが長く愛されてきました。本書でもデンドロビウムの魅力を十分味わえる、手に入れやすく、育てやすいものを中心にセレクトしました。

 

本書で特に伝えたいこと

 

栽培について知っておいてほしいことは、「デンドロビウムは水やりで育つ」ということ。大きくするには水を春から秋にかけてたっぷりとやるのがコツです。よく肥料で大きくなると思っている方がいますが、株を大きく育て、バルブを太らせるのは主に水です。肥料は花つきをよくしたり、花を大きくする役割です。 

 

また、本書では作業カレンダーの温度帯を3つに分けて紹介しました。従来の栽培書は、基本的に寒い環境での栽培方法を紹介していましたが、最近は冬暖かい栽培環境になっており、今までの栽培方法が当てはまらなくなってきているからです。温度計で計測して最適のタイミングで作業してください。 

 

本書を手にしたら、巻末の「栽培の基礎知識」を3回くらい読んでください。そのうえで、毎月の該当するページを必要に応じて見ていけば、誰でも簡単に美しい花を楽しめるようになります。この一冊を手元に置いて、みなさんもデンドロビウムの奥深い世界を楽しんでみてください。

 

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江尻宗一(えじり・むねかず)

園芸研究家/千葉県市川市で洋ラン専門の農園を経営。栽培技術に定評があり、愛好家への講習に力を入れている。世界各地のランの自生地での調査・研究にも取り組んでいる。日本洋蘭農業協同組合(JOGA)組合長。

 

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NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビ⑮ デンドロビウム

[著] 江尻宗一/定価1,320円(本体1,200円+税10%)/A5判/96ページ/2020年11月19日発売

NHK出版 Amazon

詳しい内容を見る >

 

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趣味の園芸2021年3月号

定番から個性派まで、いま、育ててほしい魅力的なランとその楽しみ方を大特集。最近人気が高まっている原種デンドロビウムも紹介。

詳しい内容を見る >

 

★「12か月栽培ナビ」シリーズ①~⑯好評発売中!

『① バラ』『② クリスマスローズ』『③ コチョウラン』

『④ クレマチス』『⑤ ブルーベリー』

『⑥ かんきつ類』『⑦ ブドウ』

『⑧ つるバラ』『⑨ アジサイ』

『⑩ オリーブ』

『⑪ シクラメン』

『⑫ラベンダー』

『⑬イチゴ』

『⑭カキ』

『⑮デンドロビウム』

『⑯トマト』

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