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ハーブを使ったお庭の魅力やメンテナンスについて、ハーブ店店主に聞いてみた!~『趣味の園芸』4月号こぼれ話<後編>

ハーブを使ったお庭の魅力やメンテナンスについて、ハーブ店店主に聞いてみた!~『趣味の園芸』4月号こぼれ話<後編>

ウェブサイト「みんなの趣味の園芸」だけで読める連載「テキストこぼれ話」。『趣味の園芸』テキストの特集内容に関連して、誌面で紹介しきれなかった情報をお届けします。

 

今回は、4月号の特集「庭づくりにもっとハーブを」で、庭づくりについて教えてくれたハーブ店店主の伊能美緒さんが登場。

前編では、ハーブに目覚めたきっかけや日ごろの楽しみ方を伺いました。後編は、ハーブを使ったお庭の魅力やメンテナンスについて教えていただきました。

 

* * *

 

編集部(以下編):伊能さんが推奨する「ハーブを使ったお庭」。魅力はどんなところですか?

 

伊能(以下伊):お庭をつくるなら、育てて楽しいだけでなく、収穫して様々な用途で楽しめるのもハーブガーデンの魅力。様々な品種があるので、大株に育つもの、ランナー(地下茎)で増殖するものなど、成長サイズも考えて植栽すると、バランスのよい緑に覆われたハーブガーデンをつくることも可能ですよ。

 

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さまざまな草姿の植物の間をハーブでつないだガーデン。(写真提供:伊能美緒/小金井市向井邸)

 

編:土の部分が見えなくて、これなら雑草に悩まされることも少なそうですね。

 

伊:でも実際は、ナチュラルに見えるお庭ほど、じつは手を入れ、メンテナンスをしているものなのです。

土の部分が見えないお庭は、雑草がはびこらずよさそうに思えますが、こんなふうに全体が緑で覆われているようなお庭はメンテナンス必須です。

 

編:ハーブだからほっといて大丈夫、ではないのですね。どんなふうにメンテナンスすればよいですか?

 

伊:水を好む種類や、乾燥に強いものなど、ハーブによってさまざまなので、特性にあわせて水やりの仕方を調整するといいですね。また、育ちっぱなしにするのではなく、繁殖したら切り戻すなど、ハサミを入れることをマスターするとよいでしょう。

ハーブは切り戻したらさまざまに利用できますし、ふやした苗をご友人に差し上げても喜ばれます。

 

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伸びてきた株は適宜切り戻すことで、蒸れて枯れこむのを防ぎ、ガーデンのデザインも保てる。(写真提供:伊能美緒/小金井市向井邸)

 

編:メンテナンスといえば、ハーブにも病気や害虫はつくのですか? できれば無農薬で育てたいですが・・・

 

伊:ハーブを育てるなら無農薬で育てたい方が多いかと思います。そのためには早期発見が大事になるので、日々観察してほしいですね。

 

植物は本来、病害虫を撃退する力を備えています。それができずに病害虫にかかってしまうことは、株に元気がないということなので、消毒ばかりに気を取られず、栄養をつけてあげたり、環境を整えることも大切です。ときには追肥やお手入れをするなど日々目をかけてあげることで、植物もこたえてくれるものです。

 

編:なるほど~。栄養が足りないと病気になりやすいのは人間も同じですね。無農薬で育てることができれば、食用にしても安心ですね!

 

伊:ハーブといえば緑の葉のイメージがありますが、可憐な花が咲くもののなかには、エディブルフラワーとしてサラダやお菓子の飾り付けに使うなど、食用に楽しめるものもあります。

また、野菜とあわせて植栽することで、コンパニオンプランツ(共に植えることでお互いの相互作用が生まれる関係)としてお互いを助け合うものもあります。トマトにバジルなんて、いまや王道の組み合わせですよね。いろいろ試しながら楽しんでいただけたらと思います。

 

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花も可憐なハーブたち。(写真提供:伊能美緒)

 

伊:ハーブを育てるにはよい季節がやってきます。ハーブを育てることは私の日々の活力です。

みなさんにも、ハーブを育てることで健やかな生命を五感で感じて、心地よい香りとともに過ごしていただきたいと思います。人間も光合成することで健やかになりますから。

〈終わり〉

 

前編はこちら!

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伊能美緒(いのう・みお)

園芸店や造園会社、植物公園に勤務後、現在は東京都国分寺市でハーブをメインにした衣食住を培う植物店を営む。イベントや講習会のほか、小さな花壇から広い空間まで、個人邸やショップなどの庭づくりを手がける。ハーブを使った心地よい庭や手厚いメンテナンスに定評がある。

 

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テキストこぼれ話」では、『趣味の園芸』テキストの特集に関連して、担当編集者による講師へのインタビューなどをウェブ限定で公開しています(毎月2回更新予定)

 

『趣味の園芸』2021年4月号 好評発売中!

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風にそよぐ姿が可憐で小花が多いハーブは、庭をナチュラルな雰囲気にしてくれます。花を眺めたり、庭木として楽しんだり、料理用花壇をつくったり。ハーブを使った庭を数多く手がける伊能さんが、いろいろな楽しみ方を紹介してくれました。

 

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4月号の内容はこちら

 

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