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トウモロコシは1株1果にしないとどうなる?

トウモロコシは1株1果にしないとどうなる?
左:摘果して1果にしたもの/中:無摘果株の第一果/右:同じ株の第二果(撮影:岡部留美)

トウモロコシは、1株につき1果に摘果(てきか)するのが一般的です。摘果をしないと、どうなるのでしょうか。1株につき2果育てて、粒の入り方や重さを検証しました。

 

*  *  *

 

摘果をしなければたくさんとれてお得?

 

トウモロコシは、雄花(おばな)と雌花(めばな)が別に咲く雌雄異花(しゆういか)です。雌花は、いくつかついて実になりますが、通常は1果を残し、ほかは小さいうちに摘果することをすすめています。それは、養分を1果に集中させて、粒のそろった大きな実に育てるためです。

 

では、摘果しないと、どうなるのでしょうか。すべての雌花が実になれば、数がとれることは間違いありません。一つ一つの実は小ぶりになっても、収穫量の合計は増えてお得になるのではないでしょうか。

 

そこで、同じ条件で栽培し、雌花が出たところで摘果した株と摘果をしない株を作り、収穫した実の状態を比較しました。

 

第二果は受粉が不十分で粒の入りが悪い

 

摘果しなかった株の実の重さを量ったところ、第一果が標準サイズより小さいうえ、第二果はもっと小さくなり、2果の合計が摘果した株の1果の重量を上回ったのは9株中3株だけでした。しかも、増収分はごくわずかです。食用にならない芯が重量の大半を占めたケースもあることを考慮すると、実質は減収になった株が多くなりました。

 

「第二果の粒入りが悪いのは、受粉できなかったことによる受精不良と考えられます。最近の品種は1果どり向きに改良されたものが多く、第二果の受粉期には雄花の花粉がほぼ散り終わっていたのではないでしょうか」(恵泉女学園大学人間社会学部教授 藤田 智先生)

 

※詳しい検証結果はテキストに掲載しています。

 

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『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2021年4・5月号より

 

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