連載「木村流 新しいバラの方程式」第3回(2021年6月号)
日本を代表するバラ育種家・木村卓功さんが、美しさと強さを兼ね備えた次世代のバラと、その栽培について1年間にわたって紹介するテキスト連載「木村流 新しいバラの方程式」。
6月号掲載、第3回の内容をご紹介!
6月に入ると一番花が一段落し、後半から二番花が咲き始めます。生育最盛期を迎え、病気や害虫の活動も活発になります。病気に強い品種を選んで殺菌剤の散布の手間を減らすとともに、害虫対策を講じましょう。
強くて美しい次世代のバラ 今月の3品種
木村さんが厳選した入手しやすく育てやすいバラを、毎月3品種ずつ取り上げます。6月号で紹介した次世代のバラはこちら!
1.新しい花形と 懐かしい花色「シャルール」
2.病気に強く香りがよい ドイツの赤いバラ「ディープ ボルドー」
3.貴婦人のような花姿と 豊かな香り「シシリエンヌ」
それぞれの魅力や栽培方法は、テキストで詳しく解説しています。
6月の講座「葉を知る~葉の強さを獲得した次世代のバラ~」
病気や害虫で葉を減らさないことがバラ栽培の鉄則。次世代のバラが今までのバラと大きく違うのは、低農薬栽培でも病気で葉を落としにくい点です。花の美しさと香り、葉の強さをあわせもつ品種はバラ入門者にもぴったりです。テキストでさらに詳しくお伝えします。
6月の作業「葉を守る~効果的な薬剤散布のタイミングとコツ~」
低農薬、無農薬で育つ病気に強いバラもふえましたが、悪天候が続くと、多少病気が発生することもあります。タイミングよく殺菌剤を散布して病原菌の密度を下げることが、低農薬での栽培につながります。特に、剪定後に殺菌剤を散布すると、株が小さく、枝葉も少なくなっているので、少ない労力と散布量で最大の防除効果を得られます。
低農薬でバラを育てたい人は、病気に強い品種を選ぶとともに効率のよいタイミングと方法で、殺菌剤の散布量を減らしましょう。害虫は、発生時期によく観察して早期に見つけることで殺虫剤の使用を減らします。
テキストでは、低農薬でバラを育てるコツについて、詳しくお伝えします。
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木村卓功(きむら・たくのり)
バラ育種家。埼玉県杉戸町でバラの育種と苗木の生産、販売を手がける。四季咲き性で病気に強く、高温多湿の日本やアジアで育てやすい新品種を毎年発表。より美しく、より手軽に楽しめるバラの栽培方法も提案している。著書に『別冊NHK趣味の園芸 鉢で美しく育てるバラ』など。
★テキスト連載「木村流 新しいバラの方程式」