連載「木村流 新しいバラの方程式」第4回(2021年7月号)
日本を代表するバラ育種家・木村卓功さんが、美しさと強さを兼ね備えた次世代のバラと、その栽培について1年間にわたって紹介するテキスト連載「木村流 新しいバラの方程式」。
7月号掲載、第4回の内容をご紹介!
初夏を過ぎると、株元から、勢いのある太い枝(ベーサル・シュート)が出てきます。将来の骨格となる大切な枝で、若い株(新苗から3年ほど)の場合は必ず発生します。今月はバラの骨格づくりをご紹介します。
強くて美しい次世代のバラ 今月の3品種
木村さんが厳選した入手しやすく育てやすいバラを、毎月3品種ずつ取り上げます。7月号で紹介した次世代のバラはこちら!
1.耐病性と香りを両立させた 藤色のバラ「リラ」
2.清楚な花色が魅力で つるバラとしても楽しめる「ローズ ブラッシュ」
3.純粋なモーブ色が美しい 房になる丸弁八重咲き「プラム パーフェクト」
それぞれの魅力や栽培方法は、テキストで詳しく解説しています。
7月の講座「シュートを知る~バラの骨格をつくる大切な存在~」
新苗と大苗、どちらも栽培スタートから数年間はシュートを育てることが大切です。しっかりした骨格をつくるために必要不可欠な枝だからです。シュートをきちんと育てて立派な株をつくりましょう。シュートの重要性についてお伝えします。
7月の作業「シュートを育てる~子どものバラを大人の株にする~」
5月号でも紹介しましたが、今月はより詳しく新苗の育て方を解説することにしましょう。大切なのはシュートを育てること。充実した枝にするためには秋までしばらく花を我慢して、ソフトピンチを繰り返します。
新苗は、人間にたとえると入学したての小学生でしょうか。子どものうちは花を咲かせずに養分をシュートに回し、骨格になる枝を充実させることを優先しましょう。花を咲かせると養分を浪費し、株の充実がおろそかになるからです。
ソフトピンチでシュートを育てる方法について、テキストで詳しくお伝えします。
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木村卓功(きむら・たくのり)
バラ育種家。埼玉県杉戸町でバラの育種と苗木の生産、販売を手がける。四季咲き性で病気に強く、高温多湿の日本やアジアで育てやすい新品種を毎年発表。より美しく、より手軽に楽しめるバラの栽培方法も提案している。著書に『別冊NHK趣味の園芸 鉢で美しく育てるバラ』など。
★テキスト連載「木村流 新しいバラの方程式」