水草職人・早坂誠さんに聞く、アクアリウムの魅力。<前編・苔むした流木でワンランク上の水景に!【動画あり】>趣味の園芸8月号こぼれ話
ウェブサイト「みんなの趣味の園芸」だけで読める連載「テキストこぼれ話」。『趣味の園芸』テキストの特集内容に関連して、誌面で紹介しきれなかった情報をお届けします。
今回は、8月号テラリウム・アクアリウム特集で、アクアリウムについて教えてくれた早坂誠さんが登場。アクアリウムショップを経営し、水草職人として業界を牽引する存在です。
前半は、「ワンランク上の水景を作るには?」。誰でも簡単にできるテクニックを、動画で紹介します!
* * *
編集部(以下、編):今回、テキストでアクアリウムの作り方を教えていただきましたが、自然の風景の写真を参考にしてレイアウトを考えていくのが新鮮でした。
早坂(以下、早):あくまでもヒントにする程度で大丈夫です。ビギナーの方がはじめから満足のいくレイアウトをつくるのは少し難しい部分もあるので、「自然の美」をうまく使っていただきたいと思います。
編:自分で撮った写真をアクアリウムで表現できると、また違った楽しさが生まれますね。
早:さらに一歩うえのテクニックがあります。より自然本来の風景に近づけるための演出、「着生」です。流木や石に、コケやシダをつけていくんです。
編:たしかにアクアリウムの中には、コケが生えていたり、流木から植物が出てきているようにみえるものもありますが......。上級者向けのワザでしょうか。
早:いえいえ、それがとても簡単なんです。苔むした流木があることで、時の流れを演出することができます。さらに、水槽の浄化にも役立つんですよ。早速やってみましょう!
苔むした流木でワンランク上の水景に!
(動画撮影:編集部)
●用意するもの
流木、コケ植物(動画ではウィーピングモスを使用)、緑色の糸
●手順
1.細かく刻んだコケを流木にのせていく
2. 糸を巻きつける
3.糸と細かいコケを切り落とす
完成!
水槽に入れると......
(撮影:編集部)
後編は、「1分でできる!石への着生」!
早坂 誠(はやさか・まこと)
水草職人/アクアリウムショップ5店舗の代表。専門学校の講師も務め、テレビ番組やイベントなどでディスプレイ用のアクアリウム作品を数多く手がける。アクアリウム業界のパイオニア的存在で、安曇野や西表島をはじめ、ブラジルのアマゾン河周辺地域で水草の研究・調査に関わる。一番お気に入りの水草はミリオフィラム・マトグロッセンセ。
「テキストこぼれ話」では、『趣味の園芸』テキストの特集に関連して、担当編集者による講師へのインタビューなどをウェブ限定で公開しています(毎月2回更新予定)
『趣味の園芸』2021年8月号(7/21発売)
アクアリウムの基本知識やおすすめの水草を、早坂さんが教えてくれました。手のひらサイズのコップを例に、植えつけ方を1から解説しているので、はじめての方も簡単に挑戦できますよ。