連載「木村流 新しいバラの方程式」第9回(2021年12月号)
日本を代表するバラ育種家・木村卓功さんが、美しさと強さを兼ね備えた次世代のバラと、その栽培について1年間にわたって紹介するテキスト連載「木村流 新しいバラの方程式」。
12月号掲載、第9回の内容をご紹介!
つるバラの誘引と剪定は、クリスマスから節分の間が作業の適期です。今月は、人もバラも省エネで美しいバラの空間が楽しめる、誘引と剪定のテクニックと、現在最もおすすめできる、つるタイプのバラを紹介します。
強くて美しい次世代のバラ 今月の3品種
木村さんが厳選した入手しやすく育てやすいバラを、毎月3品種ずつ取り上げます。12月号で紹介した次世代のバラはこちら!
1.包容力を感じる優雅で豊満なバラ「パートナー」
2.イングリッシュローズを思わせるロマンチックなバラ「クリスティアーナ」
3.香りがよく病気にも強いドイツ生まれのつるバラ「ケルナー フローラ」
それぞれの魅力や栽培方法は、テキストで詳しく解説しています。
12月の講座「つるバラを楽しむ~半つるタイプのシュラブをつる仕立てにする~」
つるバラは、枝が長く伸びるタイプのバラの総称です。つるバラには、庭を立体的に演出する力があります。庭の雰囲気を変える魔力があるといってもいいくらいです。
つる仕立てを楽しむのに適したバラは、ランブラー、クライマー、シュラブ(半つるタイプ)の3つのタイプがあります。枝の伸長力や開花特性が異なるので、構造物の大きさや目的に合った種類を選ぶことが大切です。
12月の作業「つるバラの誘引と剪定~上から下まで咲かせるつる仕立てのテクニック~」
つるバラの誘引と剪定が、苦行になっている方はいませんか?
つらいのは、人もバラも無理をしているからです。
無理を続けると、息が詰まったり、疲れたりするのは、人間もバラも同じです。誘引と剪定も自然の樹形を生かして、おおらかに、楽にやりましょう。
つる仕立ての誘引と剪定は、「主枝で骨格をつくり、側枝に花を咲かせる」のが基本です。テキストでは、半つるタイプのシュラブ「ペネロペイア」をモデルに、つる仕立ての誘引と剪定方法を詳しくお伝えします。
省エネで楽して春にはバラに囲まれた空間で、夢見心地の気分を味わいましょう。
木村卓功(きむら・たくのり)
バラ育種家。埼玉県杉戸町でバラの育種と苗木の生産、販売を手がける。四季咲き性で病気に強く、高温多湿の日本やアジアで育てやすい新品種を毎年発表。より美しく、より手軽に楽しめるバラの栽培方法も提案している。著書に『別冊NHK趣味の園芸 鉢で美しく育てるバラ』など。
★テキスト連載「木村流 新しいバラの方程式」
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