どこにどうやって置けばいいの? 植物たちの「冬の置き場」Q&A
1年で最も寒さが厳しい時期を目前に、植物たちが無事に冬を乗り越えられるか心配ではありませんか。鉢を抱えて家のまわりをウロウロ......。そもそも冬の置き場に決め手はあるのでしょうか。
子どものころから植物の冬越しに試行錯誤を重ねてきた園芸研究家の奥隆善(おく・たかよし)さんに冬の置き場について教えてもらいました。
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Q 窓辺では「レースのカーテン越し」の日ざしがおすすめですか?
A レースのカーテンは遮光のため
たしかに園芸書ではよく、窓辺の植物に「レースのカーテン越し」の日光を当てると書いてあります。これは主に夏の強光線で植物の葉などが焼けることを防ぐためです。冬の弱い光線なら直接当たってもまず心配はありませんが、アンスリウムなどは冬でも用心して葉焼けを防ぎましょう。
Q 発泡スチロールの箱に鉢植えを入れるのは防寒対策でも有効?
A 夏も冬もトロ箱は味方!
断熱効果の高い発泡スチロールの箱は、夏にバラの鉢植えなどの暑さよけカバーにも使いますが、冬の防寒にも役立ちます。いわゆるトロ箱に鉢植えを入れて軽石などを詰める二重鉢は、急激な温度変化を和らげて保温、遮熱どちらにも効果的です。見てくれは悪くても路地裏でよく見かけるトロ箱での栽培は理にかなっています。
Q 暖かい地域原産の観葉植物、冬の置き場で気をつけることは?
A 意外なおすすめはトイレ
比較的寒さに強い観葉植物でも、冬に玄関先に出しっぱなしにしたり、気密性の低い窓辺に置いたままにすると枯れます。寒さが苦手な観葉植物におすすめの意外な置き場はトイレです。窓が小さいので温度差が小さく、温水洗浄便座があればさらに暖かめ。冬はほとんど成長しないので日ざしがなくても大丈夫です。
テキスト『趣味の園芸』2022年1月号 「おとなの園芸入門 第22回 冬の置き場」より