ベランダで素敵な植物ライフ! ベランダ園芸の4つのコツ
家で過ごす時間がふえた昨今、ベランダが洗濯物を干す空間というだけなんて、もったいない! 部屋から近く、いつも目にするベランダは、小さな工夫で癒やし空間になれるポテンシャルを秘めています。この春、あなたのベランダも、居心地のよいアウトドアリビングに、模様替えしませんか?
ベランダ園芸を楽しむ4つのコツを、ガーデンデザイナーの遠藤佳代子(えんどう・かよこ)さんが教えてくれました。
ベランダ園芸を楽しむ4つのコツ
集合住宅では共用スペースなので、ルールは守って。部屋の延長として使うなら、掃除しやすいことも大切です。
〈1〉規則をよく確認する
集合住宅のベランダは、消防法に基づいて避難器具が設置され、緊急時の通り道となります。また、独自の規則が設定されている場合もあるので、管理規則を確認してから、ルールを守って楽しみましょう。
一人で動かせないほどの大きな鉢や、ウッドデッキを固定するのはNG。また、小さなお子さんがいる家庭は、落下防止を考慮して、手すり側に踏み台になるような大鉢やベンチを置くのは避けましょう。
〈2〉掃除のしやすさを重視
植物への水やりは「鉢底から流れ出るまでたっぷりと」が基本ですが、土混じりの水が流れると、排水溝が詰まる原因にも。ベランダは「なるべく汚さない」のが鉄則です。そこで、大きい鉢は内側に不織布を1枚敷いてから用土を入れるという、ひと工夫を。鉢内部の通気性は変わることなく、細かい土が流れ出るのを防いでくれます。
〈3〉植物は剪定でサイズキープ
緑いっぱいのベランダは憧れですが、伸びた枝が隣家へはみ出すのはルール違反。手すりの外側に枝が伸びていると、風で折れて落下したり、鉢が倒れたりする危険も。ベランダガーデニングは、決められたスペース内で楽しむことが重要です。適期に剪定をして、コントロールしやすいサイズを維持しましょう。
〈4〉厳しい環境のベランダでおすすめの植物は?
夏の直射日光、コンクリートの照り返し、高層階の強風......。植物にとって、ベランダは庭植えよりも過酷な環境になりがち。なるべく強健な植物を育てるのがおすすめです。「名前に"ハマ"や"イソ"がつく植物は、丈夫で強いものが多いです。ハマギク、イソギク、ハマエンドウ、ハマナデシコ......浜辺に生きる植物は、きっとあなたのベランダでもたくましく育ってくれるはず! ハーブ類も強健なものが多いので、お気に入りを育ててみて」(遠藤さん)
ハマエンドウ。スイートピーに似たマメ科の多年草。海岸や砂地に自生している。
『趣味の園芸』5月号では、床や壁面を、簡単DIYで緑いっぱいの癒やし空間にスタイルチェンジする方法を紹介しています。
テキスト『趣味の園芸』2022年5月号「山本美月グリーンサムへの12か月 ②ベランダで素敵な植物ライフ」より