【作業が楽しくなる園芸道具ガイド】ハサミの安全対策とメンテナンス
切れ味のよいハサミや手入れの行き届いた道具は、作業効率をよくするだけでなく、安全にも関わる大事なポイントです。
長年、庭師としてハサミを使い込んできた岡本直樹(おかもと・なおき)さんに、日ごろ行っているハサミのメンテナンスや安全対策について、お話を伺いました。
ヤニがつくと切れなくなる!
私が駆け出しの庭師だったころ、昼休みに任されていたのが、先輩たちのハサミの手入れでした。どんなによいハサミでも、庭師の仕事は半日から1日もすれば樹脂でハサミがベタベタして切れなくなってしまうのです。
ヤニがついたハサミを無理やり使い続けると余計な力が入って事故のもとにも。道具のよいコンディションを保つことは安全対策はもちろん、よい仕事にも直結します。
いつも同じ場所にある安心感
ベルトに通すタイプのケースを使う最大のメリットは、ハサミを取り出してすぐに使えるだけでなく、ケースにしまえば両手が空くことです。剪定後の次の作業にすばやく移れるのはもちろん、手を空けるためにどこかにハサミを置いてわからなくなってしまった......ということも防げます。刃物があることを知らずに、誰かが踏んでけがをするといった二次的なトラブルも減らせるので、ベルト通しつきのケースは本当におすすめです。
ハサミはいつ研ぐの?
私はほとんど毎日のようにハサミを使っているので、だいたい1か月に1回の頻度でハサミを研いでいます。
そこまでハサミを使わなければ、半年から1シーズンに1回研ぐくらいでも十分でしょう(ただし、ヤニ落としはこまめにやったほうがいいです)。刃物を研いだことのない人や、高価なハサミを研ぐのが心配という人は、研ぎ専門のプロに頼むと安心です。
★『趣味の園芸』テキスト連載「園芸道具ガイド」第2回では、ハサミの安全対策とメンテナンスについて、詳しく紹介しています。
★この号に掲載されています
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