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クレマチスが刻む夏時間~連載「イーサゴの庭仕事」第4回(2022年7月号)

クレマチスが刻む夏時間~連載「イーサゴの庭仕事」第4回(2022年7月号)

北国から毎月お届けするテキスト連載「岩手の四季をつむぐ イーサゴの庭仕事」

岩手県花巻市内に位置するイーサゴ ナーセリー&ガーデン。早池峰山(はやちねさん)を望むのどかな田園風景の中、営むのは、及川洋磨さん・真由美さんご夫妻。

自作のクレマチスや、寒冷地向きの植物とともに、北国の厳しくも美しいナチュラルガーデンの1年をお送りします。

7月号掲載、第4回の内容をご紹介!

 

第4回「クレマチスが刻む夏時間」

 

軽く、柔らかく。クレマチスの浮遊感を味わう季節

現在は期間限定で一般公開しているイーサゴの庭ですが、もともとはクレマチスの品種特性を把握する実験用のプライベートガーデンでした。個々のクレマチスの特性だけでなく、宿根草やオールドローズなどとの組み合わせを試すうち、クレマチスの楽しみ方や可能性を多くの方に伝えたいと考え、庭のオープンへと至りました。
庭では、クレマチスが本来もつのびやかな美しさが現れます。つる性のしなやかな枝が自由に伸び、あちこちに絡まりながら、太陽の動きに合わせて向きを変え、花を咲かせる。そんな姿に、クレマチスならではの浮遊感や立体感を感じます。
枝を誘引するもので表情が変わるのも、クレマチスのおもしろいところです。亜鉛メッキ鉄線を使ったオリジナルのオベリスクなら甘くなりすぎず、カッコいい表情に、庭の樹木を剪定した枝ならナチュラルでやさしい表情に。ほかにも、スギの丸太を仕立てたもの、ワイン樽のたがを吊るしたものまで、誘引するものはさまざま。誘引の仕方も、軽さや柔らかさを感じられるように力を抜いて。力の抜き具合がイーサゴらしさと考えています。(「洋磨さんのガーデン便り」より)

 

のびやかに自由奔放に咲く姿を引き出して

イーサゴの庭には、古くから植えられているものを含めると、300を超える品種のクレマチスが植えられています。オリジナル品種はもちろん、特性を見極めるために植えた未発表の品種もあります。5月上旬に咲き始める小輪丸弁でかわいらしいモンタナに始まり、大輪種を経て、6月後半から7月上旬にかけて、小・中輪のクレマチスが最も華やかに咲き誇る時期を迎えます。
庭のオベリスクやフェンスには、それぞれ1種類でなく、2~3種類のクレマチスを誘引してあります。同時期に咲く品種を合わせて花色や花形の組み合わせを楽しめるようにしたり、開花時期が異なるものを選んでリレーするように咲かせることもあります。大事なのは、品種選び。大きなオベリスクには、枝が2~3m伸びるものを、低いフェンスには低い位置から咲いてくれるよう、枝が1~2mの品種を選ぶと、思い描いた景色をつくれると思います。(「真由美さんの庭仕事便り」より)

 

テキストで、ガーデンの美しい風景をたっぷりとご覧ください。

 

★この号に掲載されています

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テキスト『趣味の園芸』2022年7月号

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園芸研究家 及川洋磨(おいかわ・ようま)
及川フラグリーンにてクレマチスの新品種の開発と苗の生産に従事。クレマチスの魅力と可能性を発信するためイーサゴ ナーセリー&ガーデンを立ち上げ、ナーセリーを担当。

 

ランドスケープデザイナー 及川真由美(おいかわ・まゆみ)
ランドスケープ設計事務所所での勤務を経て、及川フラグリーンへ。以来、圃場内の庭の計画と手入れの実務を担当している。イーサゴ ナーセリー&ガーデンではガーデンを担当。

 

※ショップおよびガーデンは期間限定でのオープンとなります。詳しくはHPをご覧ください。

 

★テキスト連載「イーサゴの庭仕事」

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