ハンギングで夏のベランダをよりおしゃれに楽しむ!
「狭い」「避難路を確保する」など、何かと制約の多いベランダ。限られたスペースで植物を楽しむために、空間を立体的に演出するアイデアを、ガーデンデザイナーの遠藤佳代子(えんどう・かよこ)さんが教えてくれました。
ハンギングで3Dガーデニング
限られた空間を生かすには、タテ方向に空間を利用する3D=3次元の立体的な飾り方がおすすめ。手づくり棚や市販のポールなどを使って、貴重な空間を有効に活用しましょう。
室外機上の空間を活用しよう
広さが限られるだけでなく、さまざまな規制があったり、エアコンの室外機などもあったりするベランダでは、上部の空間を無駄なく利用するのがコツです。
写真のような室外機の上を利用した棚なら、植物を飾ったり、ガーデニンググッズの収納にも便利。地面から離すことで夏の照り返しから植物を守るだけでなく、室外機に当たる直射日光を和らげてくれる効果も期待できます。
夏の植物のおすすめは観葉植物。暑さに強く、お手入れも簡単。つる性植物をハンギングすれば、風にそよぐ枝葉が見た目にも涼しげですよ。
【Point1】水をためる葉をもち、水切れに強いビカクシダ。暑さはもちろん、寒さに強いビフルカツムなどなら、一年中ベランダで栽培可能。
【Point2】観葉植物を植えたカエル形コケ玉。ときどき戸外に出して、きれいな緑をキープ。
【Point3】棚の側面にフックをつけておくと、植物をハンギングしたり、ガーデニンググッズなどの収納にも役立つ。
【Point4】エアコンの効率や性能を妨げないよう、「吹き出し口をふさがない」「上部に空間をあける」ことが大切。
【Point5】ハンギングポットに入っているのはホヤ(サクララン)。斑入りの葉が涼しげで、つるがよく伸び、香りがよくサクラに似た花も楽しめる。
★ベランダガーデン ここに注意!
集合住宅のベランダは共有スペース。消防法や管理規約を確認し、ルールを守って安全・安心に楽しみましょう。
●管理規約を守る
●避難用ハッチや避難隔壁をふさがない
●人が通るスペースを確保する
●手すり側に、子どもが乗るような大鉢やベンチなどの家具類を置かない
●ウッドデッキを固定するのはNG
●強風対策を行う外側や手すりの上には鉢を置かない
●排水口はこまめに掃除する
撮影:田中雅也 撮影協力/遠藤農園OZ GARDEN、Only One SPA プラチノ
『趣味の園芸』8月号では、夏のベランダを植物でもっとすてきに演出するための、簡単で楽しいアイデアを紹介しています。
テキスト『趣味の園芸』2022年8月号「山本美月 グリーンサムへの12か月 ⑤もっともっとすてきに! ベランダ」より