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別名「スウェーデンカブ」 ルタバガってどんな野菜?

別名「スウェーデンカブ」 ルタバガってどんな野菜?
(撮影:大泉省吾 撮影協力:柴海農園)

絵本でおなじみ「大きなカブ」のモチーフとなったのが、このルタバガ。じつは、カブとは違う野菜です。ふくらんだ根から出る太い側根(そっこん)が大地にしっかりと根を張るので、自分で育てれば、その抜きにくさを実感できます。北欧などでは古くから食べられてきた根菜ですが、日本には明治時代の初期に導入され、宮城県の大島カブ、岩手県の矢越カブといった伝統野菜のルーツともなっています。千葉県印西市でルタバガを栽培する、柴海祐也(しばかい・ゆうや)さんにお話をうかがいました。

 

北欧生まれの「大きなカブ」

 

ゴロンと大きく、カブに似た形をしたルタバガ。別名「スウェーデンカブ」というように、原産地は北ヨーロッパ。日本ではまだ、なじみが薄いですが、北欧やロシアなどではとてもポピュラーな根菜です。側根〈主根(しゅこん)から枝分かれした細い根〉が多くて抜きにくいことから、ロシア民話「大きなカブ」の題材にもなったほど。ハロウィーンでおなじみのカボチャのランタン「ジャック・オー・ランタン」も、古くはルタバガを使っていたといわれています。
柴海さんがルタバガを栽培し始めたのは、今から11年ほど前。「最初は黄金カブ(西洋カブ)と間違えて育てていたんです。食べたらおいしさに感動! 育てる人が少なくて栽培法も手探り状態でしたが、その"わからなさ"が逆におもしろくて。以来、品種を替えたり、栽培法を試行錯誤したりして、現在に至っています」。

 

発芽さえ成功すれば
寒さに強く、栽培は簡単

 

「ルタバガには、大別して表皮の上部が紫がかったものと、緑がかったものがあります。今は味がいいと感じた紫系の『チャンピオン』という品種を育てています」と柴海さん。タネまきは、千葉県北東部では8月下旬~9月上旬。早いと害虫が多く、遅いと根が大きくならないので、適期を心がけています。

いちばんのハードルは発芽率が低く、大きさや収穫時期がそろわないことだそうですが、家庭菜園では収穫が集中しないのはむしろ利点。点まきでも、すじまきでもよく、間引きながら根を太らせます。
「側根が多くて肥料をよく吸うので、肥えている土壌なら無肥料でも大丈夫。逆に肥料分が多いと、葉だけ大きくなって根が太らないので、成長具合を見て追肥するくらいがいいと思います。9月ごろに発生するハイマダラノメイガさえ気をつければ、収穫期の12月ごろまで、除草を兼ねて中耕を2回するくらい。あまり大きくすると中心に空洞ができるので、直径10cm程度で収穫するといいですよ」

 

『やさいの時間』8・9月号では、ルタバガの栽培ポイントや、おいしい食べ方を紹介しています。

 

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テキスト『やさいの時間』2022年8・9月号 連載「育ててみたいレアベジ!~ルタバガ」「レアベジ探訪!~プロに聞く「ルタバガ」の極意」より

 

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