秋が一番美しい! ダリアの魅力
10月は、日本のどこでも、ダリアが美しい季節を迎えます。9月16日に発売された『12か月栽培ナビ ⑳ダリア』の発売を記念して、著者の山口まりさんが、ダリアの魅力について教えてくれました。興味がわいたらぜひ栽培にも挑戦してみてください。この時期は開花鉢やポット苗の入手も用意です。
花の形、大きさ、色が多彩!
ダリアの魅力は、花のバラエティーが豊富なことです。花形は16種類、花の大きさは直径5cm以下の小ぶりなものから直径30cm以上の超巨大輪まで、草丈は50cm以下の低いものから150cm以上伸びるもの、さらに3~6mほどに伸びる皇帝ダリアまで、じつにさまざま。花色も濁りのないピュアな単色だけでなく、複数の色が美しく混ざり合う多色咲きもあり、とても華やか。見ていて飽きることがありません。
また、庭植え、鉢植えはもちろん、切り花でも楽しめるので、気軽に部屋に飾ったり、フラワーアレンジメントなどにも使える万能選手。用途が幅広いのも魅力です。
開花鉢・ポット苗、上手な選び方
開花鉢は株がしっかりしているもの、そして葉の色がきれいで、蕾がたくさんついているものを選びましょう。ポット苗も蕾がついて、元気にがっちり育っている苗がよいでしょう。特にポット苗は購入後、すぐに植え替えて、上部の枝や葉だけでなく、根をしっかり育てることが大切です。そうすると枝や葉が枯れるまでには球根ができて、来年も咲いてくれます。来年以降、美しく咲かせるためには、暑さ対策がポイントになります。ダリアは夏の暑さが苦手なためです。夏の管理は、ぜひ『12か月栽培ナビ ⑳ダリア』を参考にしてみてください。球根を植える時期を遅くする「夏植え」や夏越しの方法など、近年の猛暑対策としてポイントをまとめています。
もっとダリアを楽しんで
ダリアといえば、特に若い方はここ数年大人気の'黒蝶(こくちょう)'を思い浮かべるかもしれません。ダリアは昭和40年代くらいから、庭の広さや日当たりに限りがある都市部ではほとんど見られなくなり、忘れられた花になっていた時期がありました。'黒蝶'の人気をきっかけに、ダリア全体の人気が再び盛り返してきましたが、もっと多くの人に豪華絢爛なダリアの魅力を知って、楽しんでもらいたいです。
10月は各地のダリア園が見ごろの時期です。さまざまなダリアを観賞しながらお気に入りを見つけて、ぜひ育ててみてください。
切り花だけでなく、鉢花としても人気が高い名花'黒蝶'。(撮影:田中雅也)
ダリアの栽培本ができました!
NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビ ⑳ダリア
厳選した50種類以上の品種紹介をはじめ、月ごとの栽培・管理はもちろん、ダリアが苦手な酷暑への対処法や、秋の開花を目指す夏植えのポイント、人気の皇帝ダリアの育て方などを1冊にまとめました。栽培のコツを学んで、ダリアを美しく咲かせましょう!
『趣味の園芸』10月号では、この秋おすすめのダリアや、購入したダリアをきれいに咲かせ続けるための管理について紹介しています。
テキスト『趣味の園芸』2022年10月号「秋が一番美しい! ダリア」より