『趣味の園芸』創刊号の表紙を描いた、日本を代表する植物画家・太田洋愛の原画展が開催中!国立科学博物館で4月9日まで
国立科学博物館(東京・上野公園)で、3月14日~4月9日まで、企画展「ボタニカルアートで楽しむ日本の桜 ―太田洋愛原画展ー」が開催されています。
日本のボタニカルアート(植物画)の先駆者、太田洋愛が描いた貴重なサクラの水彩画約100点を展示するとともに、その描画の素材となったサクラの押し葉標本のほか関連資料を公開します。展示する植物画の多くは、日本のサクラ研究の集大成ともいえる出版物『日本桜集』(文・大井次三郎 画・太田洋愛 1973年)の原画です。本企画展を通じてサクラの自然史研究における太田と大井の業績を紹介します。
太田 洋愛(1910-1988)
愛知県田原市に生まれる。愛知県立成章中学校(現在の成章高等学校)在学中に洋画家・細井文次郎に洋画を学ぶ。1929年、旧満州(現在の中国東北部)に渡り、満洲教育専門学校植物学教室にて大賀一郎に師事し植物画の道に進む。また、牧野富太郎から描画材料を贈られ、指導を受ける。終戦後ソ連軍の捕虜となり中央アジアに抑留され、1948年に帰国。帰国後は教科書や図鑑の植物画を数多く手がける。1970年、日本ボタニカルアート協会を創立。主な著書は『原色日本のラン』、『日本桜集』、『さくら』など。
太田洋愛の桜図
'アメリカ' 太田洋愛 作/所蔵:国立科学博物館
'天城吉野(あまぎよしの)' 太田洋愛 作/所蔵:国立科学博物館
'鵯桜(ひよどりざくら)' 太田洋愛 作/所蔵:国立科学博物館
太田洋愛と『趣味の園芸』
『趣味の園芸』テキストの創刊号(1973年4月号)の表紙。サクラソウ。太田画伯が4年間にわたって表紙を飾った。『趣味の園芸』は、2023年4月号〈3月20日発売予定〉で創刊50周年を迎える。
太田画伯は、4月から始まるNHK連続テレビ小説「らんまん」主人公のモデルでもある牧野富太郎との交流がきっかけとなり、植物画家の道へと進んだといわれる。
国立科学博物館 企画展「ボタニカルアートで楽しむ日本の桜 ―太田洋愛原画展ー」
期間/2023年3月14日(火)~4月9日(日)
場所/国立科学博物館 日本館1階企画展示室(東京都台東区上野公園7-20)
企画展「ボタニカルアートで楽しむ日本の桜 -太田洋愛原画展-」
※状況によりイベントが中止・変更となる場合があります。最新の開催情報は、ホームページなどからご確認ください。