河合伸志さんのWebガーデンツアー！バラ以外にも見どころ満載～中之条ガーデンズ・ローズガーデンに咲く花々【趣味の園芸5月号こぼれ話・後編】

撮影(右)：桜野良充

『趣味の園芸』2023年5月号・バラ特集内の「感動を超える美しさ 麗しのローズガーデン」では、河合伸志さんが植栽デザイン・管理指導を務める、中之条ガーデンズ（群馬県吾妻郡）の美しいローズガーデンをご紹介しました。

テキストこぼれ話では、誌面で紹介しきれなかった、植栽のポイントや注目の花木・草花など、ローズガーデンの見どころを、河合さんにさらに案内していただきます。前編に引き続き、Webガーデンツアーを、どうぞお楽しみください。

＊　＊　＊

河合伸志（以下、河）：ガーランドの次はイエローガーデンです。黄色やオレンジ色のバラ、葉色の明るいカラーリーフを中心に植えています。テキストでも紹介しましたが、明るい色のバラやリーフを際立たせるために、青い花や青くペイントしたフェンスを合わせています。

黄色いものは実物よりも大きく見え、青いものは小さく見えてしまうので、青い花は意識的に量をふやしています。

このエリアの目玉、アーチ。「フェンス同様、アーチも青です。青いアーチのフレームが見えるようにと常々気をつけているのですが、写真では隠れてしまっていますね。」

花つきがとてもよい「サマー・ドリーム」。河合さんは、最初に咲いた花が側蕾の開花時にも枯れずに残るかどうかを、花もちのよさをはかる指標としている。

デルフィニウム 'アルデブルー'（左の濃い青）と'アクティア'（右の薄い青）。どちらも花もちがよい品種。

アーチの中からガーランドに向かって。フェンスの透かし彫りもかわいらしい。前掲のアーチや園内のオベリスクの頂上の意匠も同じ形で統一されており、細部までこだわりを感じる。

河：ここから、ホワイトガーデン、アンティークな色調の庭、香りの庭と続いていきます。バラだけでなく、さまざまな植物をお楽しみいただけます。

ホワイトガーデン。手前にはオルラヤ、中盤にはバラやアジサイ、背景にはヤマボウシ'ウルフ・アイズ'やオベリスク仕立てのバラ。

アンティークな色調の庭。トキワマンサクで仕切られたノット（網目）の中に、サルビア・ネモローサ'カラドンナ'とバラ'チャーリー・ブラウン'、'チャーリー・アンバー'が規則正しく配置されている。「トキワマンサクを樹高50cmほどで保つのは手がかかりますが、どうしてもこのカラーリーフで網目をつくりたかったんです。大変さは努力でカバーです。」

プンゲンストウヒ'ホプシー'も目を引く。

左側の木はアメリカハナズオウ'フォレスト・パンシー'。葉色が美しく、葉の形も特徴的。

香りの庭にはデッキチェアも。バラの香りに包まれて、ゆったりと過ごせる。

（撮影：桜野良充）

〈終わり〉

▼前編はこちら

河合伸志さんのWebガーデンツアー！バラ以外にも見どころ満載～中之条ガーデンズ・ローズガーデンに咲く花々【趣味の園芸5月号こぼれ話・前編】

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中之条ガーデンズ　群馬県吾妻郡中之条町大字折田2411

河合伸志（かわい・たかし）

全国各地の庭園のプランニングや管理指導などを行う。バラだけでなく、あらゆる植物に精通し、多種多様な植物を組み合わせた混植の庭を得意とする。

（撮影：田中雅也）

『趣味の園芸』2023年5月号

『趣味の園芸』2023年5月号

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