アジサイの花が咲かない! ありがちな原因は4つ
アジサイ栽培でよくあるお困りの一つが「花が咲かない」というお悩み。ありがちな4つの原因について、園芸研究家の川原田邦彦さんが教えてくれました。
【原因1】花後の剪定が遅れた
ガクアジサイ(*)、ヤマアジサイ、カシワバアジサイは、剪定が遅れると枝が充実せず、花芽ができません。これらは花後すぐに剪定しないと翌年花を楽しめません。剪定の時期や剪定の位置は、アジサイの種類によっても異なります(『趣味の園芸』6月号52~53、57ページ)。
*プレゼント用に出回る華やかなアジサイや開花した鉢植えは、このタイプがほとんど。
【原因2】日陰で育てている
アジサイは基本的に日なたを好みます。日陰では枝が充実せず、花がつきにくくなります。特に春から秋の生育期には日によく当てることが大切です。また、日当たりが悪いと本来の花色にならない品種もあります。
【原因3】乾燥した寒風に当たった
アジサイは、地中から出た茎の先や地上の枝の先端に花芽をつけた状態で冬を過ごします。花芽は乾いた寒風に弱く、傷むと開花に影響が。鉢植えは寒風が当たらない場所に移動させ、庭植えは寒冷紗などで株を覆って防ぎましょう。
【原因4】購入して2年目の株だから
開花したガクアジサイの株をプレゼントされたり買ったりした場合、翌年咲かないことがあります。これは矮化剤の使用で生育サイクルが乱れたことが一因。植え替えをして、日当たりよく適切に育てれば3年目からは咲くでしょう。
『趣味の園芸』6月号では、アジサイを育てる前に知っておきたい基本から栽培法までわかりやすく解説。すでに育てている方には、お困りごとの解決策や、新しい楽しみ方をご提案します。
▼この号に掲載されています
誰もが知っているアジサイ。これまで幾多のアジサイ特集を組んできましたが、その魅力に改めて出会えるような集大成ともいえる大特集をお送りします。注目特集は、タネまき、さし木、株分けなど園芸の楽しみ「ふやす」テクニックを紹介。稲垣吾郎さんの「グリーンサム」第3回は植栽について。
アジサイ栽培におすすめの本
NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビ⑨ アジサイ
川原田邦彦さんによるアジサイ栽培の本。定番品種から新品種まで100種以上を紹介。アジサイの12か月の栽培方法や、母の日のプレゼントでもらったアジサイの上手な育て方なども解説する。