"シック" "さわやか" あなたのお好みは?花で彩るナチュラリスティックな庭づくり、4つのコツ。
芽出しから枯れ姿まで、1年を通して植物が見せる表情すべてが見どころの「ナチュラリスティック・ガーデン」。そのエッセンスを取り入れながら、花も楽しみたいという皆さんのために、 『趣味の園芸』10月号では、ガーデンデザイナーの大滝暢子さんが2つのプランを提案しています。
穏やかな"シック"、すっきりとした"さわやか"、あなたのお好みはどちら?
【シックナチュラルなガーデン】
上の写真は、大滝さんが市民(コミュニティガーデナー)と共に管理に関わる東京臨海広域防災公園のコミュニティガーデンの一角。秋のシックナチュラルエリア(右側)は、ピンク~暗赤色のグラデーションが美しい。
【さわやかナチュラルなガーデン】
同じ公園内のさわやかナチュラルエリアの春の風景。中央に黄金コデマリの黄色い新芽、花が立ち上がって咲く黄色いバプティシア。周囲に白いオルレアやノースポールを添えて清涼感ある植栽に。
(写真提供/大滝暢子 撮影協力/東京臨海広域防災公園)
花で彩るナチュラリスティックな庭づくり、4つのコツ。
広い敷地で楽しむイメージのナチュラリスティック・ガーデン。そのエッセンスを取り入れて、コンパクトな庭で花も楽しむための4つのコツをお伝えします。
1.イメージを決める
まずは、上の例のように庭のイメージを決めましょう。シック、さわやかなどテイストに合わせ、植える植物の花や葉の色を統一します。そのうえで、自分の庭の環境(日当たり、土壌、風通し)に合った植物を選ぶと、まとまりよく健康なガーデンになります。
2.形の違いを意識する
コンパクトな敷地でおもしろみや立体感を出すためには、形や大きさ、質感の異なる植物を組み合わせるのもポイント。背の高いグラス類を背景にとんがり形の花が咲く宿根草を植え、ふんわり広がるグラスの間から丸く大きなアリウムの花をのぞかせるのもすてきです。
3.花のリレーを考える
宿根草の多くは初夏から勢いが出るため、春先は球根植物や一年草で彩る、見ごろが長いグラスや葉の美しい植物を加える、立ち姿やシードヘッドの観賞価値がある植物を選ぶなど、見どころが途切れない工夫を。テキストでご紹介したような、年間のプランツカレンダーをつくってみるのもよいでしょう。
4.植物の塊を点在させる
同じ植物を最低3株程度まとめて植えると、各植物の色や表情、個性が発揮され、管理もしやすくなります。そうした塊を連続して点在させるとナチュラルに見えます。
『趣味の園芸』2023年10月号「あなたのつくりたいイメージは? 花で彩る ナチュラリスティック・ガーデン」より
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▼この号に掲載されています
今世界的に注目を集めている"ナチュラリスティック・ガーデン"を、趣味の園芸テキストとして初特集。この新しい植栽手法の魅力や庭への取り入れ方、おすすめの植物まで、一年を通して「輝く庭」の秘密を徹底解剖します。注目特集はラベンダー。暖地でもうまくいくヒケツを伝授。稲垣吾郎さんの「グリーンサム」第7回のテーマはバラ。