シードヘッドここが魅力!ナチュラリスティック・ガーデンの秋の主役
新しい庭のスタイルとして今注目を集めている「ナチュラリスティック・ガーデン」。『趣味の園芸』10月号ではその植栽手法と魅力を徹底解剖すべく、大特集を組みました。ナチュラリスティック・ガーデンにおいて、秋の主役は、断然グラスとシードヘッド。風情のある草姿、ユーモラスなタネの形など自然の造形美には驚かされることばかりです。ガーデナーの新谷みどりさんに、シードヘッドの魅力を教えていただきました。
シードヘッドとは・・・タネをつけた花がらのこと。
【シードヘッドの魅力1】植物の「集大成」の姿
植物が子孫を残すためにたどり着く、最後の姿がタネ。「よくがんばった」と感慨深い気持ちになります。以前のガーデンでは、花後は花がらを切るのが常識でしたが、30年近く前に欧米で「新・宿根草主義」と呼ばれる思想が生まれ、植物の楽しみ方の幅が広がっていきました。十勝のガーデンをデザインしたダン・ピアソン氏の植栽においても、シードヘッドは必須です。エキナセア、ルドベキア、セファラリアなど、じつは花よりタネが楽しみな植物もあります。
【シードヘッドの魅力2】晩秋の花との競演がすてき
アスターやペルシカリアなど秋の終わりごろに咲く花と、シードヘッドのコンビネーションは、秋ならではの楽しみです。同じ時期にピークを迎えられるよう、ガーデンは最初からつくり込まず、様子を見ながら植栽を追加していきます。
【シードヘッドの魅力3】形も飛ばし方も芸術的
ふわふわの綿毛をまとっていたり、紙吹雪のように風に舞ったり、パチンとはじけたり。タネの形状も飛ばし方もさまざまで、近くでじっくり観察したくなるものばかり。子どものころ、カラスノエンドウなどのタネで遊んだ思い出もよみがえります。タネには植物の「生きる知恵」が詰まっていて、見飽きることがありません。
テキストに掲載の「最愛シードヘッド 秋に必見の6種」では見どころ満載の種類を紹介しています。
『趣味の園芸』2023年10月号「ナチュラリスティックな庭の宝物 珠玉のグラス&シードヘッド」より
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▼この号に掲載されています
今世界的に注目を集めている"ナチュラリスティック・ガーデン"を、趣味の園芸テキストとして初特集。この新しい植栽手法の魅力や庭への取り入れ方、おすすめの植物まで、一年を通して「輝く庭」の秘密を徹底解剖します。注目特集はラベンダー。暖地でもうまくいくヒケツを伝授。稲垣吾郎さんの「グリーンサム」第7回のテーマはバラ。