「マツのもみあげ」って何?
12月はマツの手入れどき。もみあげは、春のミドリ摘みと並ぶ、マツの二大手入れの一つです。園芸研究家の田中 哲(たなか・あきら)さんにもみあげをする目的を教えてもらいました。
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マツは10月以降になると、昨年以前の葉が落葉の準備を始めます。放置すると、葉がダラダラと落葉して、庭掃除の手間がふえてしまいます。また、枝葉に古葉が引っかかって見た目が悪くなったり、病害虫の温床になったりします。さらに、古葉が大量に積もると、光や通風が奪われ、内部の枝も枯れてしまいます。
そこで、もみあげで古葉を落とし、すべての枝葉に日光が当たるようにします。
もみあげは、きれいな緑色の葉を残し、色が変わり始めた古葉や、枯れた葉を取り除く作業です。古葉を一度に落とすので、庭掃除も楽になります。
最初は、枝を触るだけで落ちる古葉を落とします。それでも落ちない古葉は、指でもみ落として取り除きます。
徒長枝があるときは、先に徒長枝を切り、短い枝を残してから作業します。
■『NHK趣味の園芸』2014年12月号より