トピック&ニュースグリーンライフに役立つ最新トピック&ニュースをお届け!

夏果のイチジクがおいしい理由

夏果のイチジクがおいしい理由
撮影:田中雅也

イチジクといえば夏の終わりから秋に出回る果物というイメージですが、じつは、夏にとれる「夏果」の味こそ格別! 夏果がなぜおいしいのか、果樹研究家の大森直樹(おおもり・なおき)さんに教えてもらいました。

 

*  *  *

 

夏に実る「夏果」。おいしいのはなぜ?

 

鉢で育てることができ、手入れが簡単で、受粉樹も不要。しかも短期間(植えつけから約2年)で初収穫が見込めるイチジクは、家庭栽培にとても適した果樹です。

 

果実には2種類があり、1つは、前年に伸びた枝に初夏から盛夏にかけて実る「夏果」。もう1つは、春から伸びた新しい枝に、晩夏から秋にかけて実る「秋果(あきか)」です。特においしいといわれるのは夏果で、これは、秋までにできる花芽が冬を越し、じっくり時間をかけて育つためと考えられます。出荷用の生産が少なく、青果売り場に果実が出回ることが少ないので、育ててこそ味わえるおいしさです。

 

イチジクは品種によって、夏果専用、秋果専用、夏果秋果兼用があり、夏果を楽しむなら夏果専用か夏果秋果兼用を選ぶ必要があります。おすすめは、果実が大きい‘バローネ’、蜜が多い‘カドタ’、後味がさっぱりとした‘ドウロウ’など秋果もとれる品種。イチジクには多くの品種がありますが、日本で流通しているものはごく一部。レアな品種を選べることも、自分で育てる楽しみの一つなのです。

 

知ってる!? イチジクは「一果一葉」

 

果樹のなかでも、特に実つきがよいイチジク。その旺盛な実りっぷりは「葉1枚に対して果実が1個できる」といわれるほどです(ただし、株の状態や栽培環境などの条件によって異なります)。しかも、1本の枝に時間差で次々と完熟していくので、長い期間にわたって、果実を楽しめるのも魅力です。

 

■『NHK趣味の園芸』2017年11月号より

趣味の園芸 2017年11月号  

2017年10月21日発売 定価 545円 (本体505円)

会員登録がお済みの方は

会員登録をすると、園芸日記、そだレポ、アルバム、コミュニティ、マイページなどのサービスを無料でご利用いただくことができます。

定期購読
投稿募集中 from テキスト編集部
見て見て!お気に入りの花

見て見て!お気に入りの花
自慢の植物・庭の写真を募集中!

みんなのマルシェ

みんなのマルシェ
自慢の畑・野菜の写真を募集中!