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野菜の育て方のヒントは原産地にあり!

野菜の育て方のヒントは原産地にあり!
乾燥したアンデス高地生まれのトマト。撮影:福田稔

「野菜を育てるときは、原産地の気候風土を知るとよい」とは、よく言われるところ。実際、冷涼な地域で生まれた野菜は暑さが、乾燥した地域で生まれた野菜は湿気が苦手です。

 

野菜のなかには原産地とは別に、二次原産地ともいわれる「発達した地域」をもち、その地域の気候風土の影響を色濃く残すものもあります。例えば、ハクサイの原産地は地中海沿岸ですが、発達したのは中国。特に、中国の華北地方で発達した品種が日本にもたらされたため、秋冬の涼しい気候のほうが育てやすいのです。

 

これまで育ててきた主な野菜の特徴を、原産地からひも解いてみましょう。(監修/藤田 智〈恵泉女学園大学人間社会学部教授〉)

 

ホウレンソウ:中央アジア

 

冷涼で乾燥した石灰質の土壌で生まれ、暑さと湿気と酸性土壌が苦手。栽培前に、石灰をしっかり投入して土作りをする必要がある。湿気が多いと、カビが原因のべと病や軟腐(なんぷ)病にかかりやすい。

 

トマト:ペルー~エクアドルのアンデス高地

 

雨が少なく、やせた乾燥地帯の生まれ。高地なので昼夜の寒暖差もある。そのため、肥料分が多いと「つるボケ」しやすく、雨に当たると実割れする。じつは、高温多湿の日本では、夏には生育不良になる野菜。元肥(もとごえ)は適量にし、雨よけ栽培を。

 

サツマイモ:中央アメリカ

 

温暖で乾燥し、養分が乏しい荒れ地の出身。寒さと過湿に弱いため、気温が十分に上がってから栽培を始め、畝うねを約30cmと高くして水はけをよくする。低栄養にきわめて強いので、肥料の与えすぎは厳禁。つるばかり茂ってイモが太らない「つるボケ」を起こす。収穫後は、暖かい場所で保存。

 

■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2019年2・3月号 より

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