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植物の役に立つ菌、害になる菌

土壌微生物について掘り下げる連載「地力アップ!畑の菌活」。連載の第1回(4・5月号)でも紹介したように、土壌微生物には、「放線(ほうせん)菌」「細菌」「菌類」をはじめ、いくつかの種類があります。それぞれ数多くの菌があり、植物と深く関わりながら、さまざまな営みをしています。植物の側からこれを見ると、植物の「役に立つ菌」ばかりではなく、「害になる菌」もいます。農学博士・技術士で、土壌肥料学がご専門の藤原俊六郎(ふじわら・しゅんろくろう)さんに、それぞれの特徴を伺いました。

 

*  *  *

 

植物の役に立つ菌

 

植物の役に立つ菌のなかには、土の中の有機物を分解して、植物が根から吸収できる形にするものや、菌が分泌する物質やその死骸が糊(のり)の働きをして土の粒子をくっつけ、植物の生育に適した粒々(団粒〈だんりゅう〉構造)の土にするものなど、間接的に植物の役に立つ菌がいます。これらの菌は、命を失った有機物(動植物の遺体など)を食べて養分を得ています。

 

その一方で、生きている植物の体内に根から入り込み、養分を得る菌もいます。そのなかでも、植物と菌がもちつもたれつの関係にあるのが、「共生菌」と呼ばれるものです。マメ科の野菜を作るとき、よく耳にする「根粒(こんりゅう)菌」もその一つです。根の中に入り込んだ根粒菌は、植物から糖をもらい、その代わりに、空気中のチッ素ガスをアンモニアに変えて植物に与えます。チッ素は植物の生育に欠かせない肥料成分。まさに「もちつもたれつ」の関係といえます。

 

植物の害になる菌

 

生きている植物の体内に入り養分を得る菌のなかには、菌だけが一方的に利益を得て、植物が被害を受けるものもあります。これが「寄生菌」と呼ばれるものです。

 

その代表格が、根こぶ病などの土壌病害(土壌伝染性病害)を引き起こす病原菌です。体内に寄生して養分を吸収するだけでなく、植物の体を壊して結果的に植物を枯らすものもあります。しかし、植物が死んでしまえば、菌も生きていくことができません。そこで、お互いの利益になるように、進化したものが共生菌といえます。

 

※続きはテキストでお楽しみ下さい。

 

■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2019年10・11月号より

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