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シェフやバイヤーが絶賛する激うま野菜の作り方

シェフやバイヤーが絶賛する激うま野菜の作り方
撮影:川しまゆうこ

栃木県下野(しもつけ)市で農業を営む海老原秀正さんが作る野菜は、ホテルのシェフや百貨店のバイヤーに絶賛されています。それは、野菜が本来もっているうまみや香りがあるからです。海老原さんに、おいしい野菜作りのコツを聞きました。

 

*  *  *

 

キュウリへのこだわりが“エビベジ”のスタート!

 

海老原さんが経営する海老原ファームは、約4haの農地に30棟以上のビニールハウスと露地栽培の畑があります。大きな機械は使わずに、人の手でていねいに作ることを信条とし、海老原さん夫妻と息子さん夫妻が中心となり、信頼できるパートさん十数名とともに野菜を育てています。もともとは、米と栃木県名産のカンピョウを作る農家でしたが、海老原さんの代になってブルームキュウリを手がけるようになり、今では年間約100 種の野菜を栽培しています。

 

ブルームとは果実が水分の蒸散を防ぐために、果皮に分泌する白い粉状の物質のこと。触ると簡単に取れてしまい、農薬と間違われることから、1980年代にブルームのないキュウリが開発され、ブルームキュウリの生産は激減しました。

 

「ブルームキュウリのみずみずしさや香りが忘れられず、栽培を始めたんです」

 

その強い想いから作られたキュウリは、食に携わる人たちの間で評判となり、今では海老原さんが作る野菜は「エビベジ」という愛称で親しまれています。

 

「おいしいから食べてみてよ」と、ビニールハウスで手渡されたとりたてのキュウリ。折ると果汁が飛び散ります。ひと口かじるとパリッとした歯ごたえ、さわやかな香りと甘さが強く感じられ、いつも食べているものとは格段の違いです。

 

おいしい野菜を作るには、水加減が大事

 

次はカブのビニールハウスへ。土はサラサラでほとんど湿り気がありません。

 

「カブは、水をやりすぎるとパサパサになるんです。逆に水を控え、土が白く乾いているような状態にしておくと、みずみずしくなります。ほかの野菜も同じで、育ち具合を見極め、水やりを最小限にすると野菜が本来もっている味が出てくるんですよ」

 

もちろん、水を与えないと生育は遅くなります。例えば小カブの栽培日数は35~45日ですが(5~6月のハウス栽培の場合)、海老原ファームでは55~60日かけます。そのおかげで野菜の力が引き出されて味のよいものができるというのが、実践の中から得た海老原さんの考えです。

 

「生育がゆっくりな分、うまみが凝縮されるんでしょうね。カブを皮ごとかじると、うまみがじわじわきますよ」

 

しかし、ハウス栽培なら水分管理が可能ですが、雨が降りかかる露地ではどうしているのでしょうか。

 

「露地には露地なりの工夫があるんですよ。行ってみますか」

 

※続きはテキストでお楽しみ下さい。

 

■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2019年10・11月号より

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