専門家が推す! ブルーベリーのおすすめ品種
20年以上前から都内の農園にてブルーベリーの無農薬栽培を続けてきた宍戸さんご夫妻。これまでに育ててきた150を超える品種のなかから、育てやすく味わい深いおすすめの品種を教えていただきました。
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2本のブルーベリー′ホームベル′の木が私たちの原点です。
宍戸さんご夫妻は都内で300年続く農園の12代目。
おふたりの原点は、もともと農園に植えられていた2本の‘ホームベル’の木にあるのだそう。
毎年、収穫した‘ホームベル’で家族のためにジャムやお菓子をつくっていた瑛奈さん。夫の達也さんがその味を気に入り、ブルーベリー栽培を始めることに決めたのです。
「‘ホームベル’を食べると、20年以上も前、無農薬で新しい農業をやろうと希望に燃えていた気持ちを思い出します」
当時は今ほどブルーベリーがメジャーではなく、情報も限られていました。気になる品種を見つけては栽培してを繰り返し、これでに150品種ほどを育てたといいます。
「ブルーベリーの品種選びで大切なのは、自分が育てている地域の気候に合った品種を選ぶこと。
東京であれば、ハイブッシュ系よりラビットアイ系のほうがおすすめです。それから、初心者の方
であれば定番の‘ホームベル’、‘ティフブルー’などの品種が丈夫で、品質も安定しているので育てやすいですよ。
‘ティフブルー’は受粉のための木としても優秀。あとは、自分の好みで楽しんで選んでみてください」
とにかく味がいい! スパルタン(ノーザンハイブッシュ系)
収穫期は6月中旬〜下旬。実は大粒で風味もよい。植えつけ時にはピートモスを多く入れるなど土壌改良をしっかり行うとよい。早生品種(収穫期までの期間が短め)。
撮影:丸山 滋
たくさんとれる! ブライトウェル(ラビットアイ系)
収穫期は7月中旬〜下旬。実は中粒。収穫量は多く、早摘みも可。甘みが強く、香りもとてもよい。実つきがよすぎる場合は、冬剪定時に花芽を減らす。
撮影:丸山 滋
※テキストでは、この他にも宍戸さんおすすめの品種を紹介しています。
■『NHK 趣味の園芸』2020年7月号より