畑と食卓に彩り加える個性派ダイコン

撮影：栗林成城

ピリリと辛い大人味の辛みダイコンとサラダの彩りに美しい紅芯ダイコン。個性派品種を選べば畑も食卓もにぎやかになりますよ。栽培のポイントを恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智（ふじた・さとし）さんにうかがいました。

＊　　＊　　＊

「大根十耕（だいこんじっこう）」で元気に育てる

ダイコンは、根が伸びる途中に肥料や土の塊、石などがあると、途中で枝分かれした「叉根（またね）」になることがあります。紅芯ダイコンや辛みダイコンなど短いダイコンの場合も、根がのびのびと育たず、成長不良の原因に。「大根十耕」という教えのように、深さ30cmを目安に塊がないよう何度も耕し、土をフカフカにしてからタネをまきましょう。

「肥料少なめ」でより辛く！

ダイコンは栽培中の肥料不足や水不足などのストレスによって、根が辛くなる性質があります。もともと辛い成分を多く含む辛みダイコンも、あえて堆肥や化成肥料を半分に減らして育てることによって、より辛みが鮮烈になります。通常の施肥（せひ）量の畝（うね）と半分量の畝とで栽培し、味を比べてみても楽しいですね。

■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2020年8・9月号より