ナルキッスス・バルボコディウム
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ナルキッスス・バルボコディウムの基本情報

学名:Narcissus bulbocodium
その他の名前:ペチコートスイセン、原種スイセン

科名 / 属名:ヒガンバナ科 / スイセン属(ナルキッスス属)

ナルキッスス・バルボコディウム

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ナルキッスス・バルボコディウムとは

特徴

ナルキッスス・バルボコディウムは小型原種スイセンの代表的な種類で、変種や亜種を含めて、ヨーロッパ南西部や北アフリカに広く分布しています。自生地の気候は雨季と乾季がはっきりしており、日当たりのよい草原や岩場に生えることが多く、自生地によっては雨季に水没するような場所に生えていることもあります。
秋の中ごろから葉を伸ばして、葉を成長させながら冬を越します。このころから花芽が見え始め、早春のころには花冠の広がった黄色いペチコートのような花を、1茎に1花開きます。晩春のころより葉が枯れ始めて落葉し、夏の間は休眠(夏眠)します。
葉が太く花茎の短い大輪花のオベスス(Narcissus bulbocodium subsp. obesus)や、細く繊細な葉にスリムな花を開くコンスピキュアス(N. bulbocodium var. conspicuus)、小型のニバリス(N. bulbocodium var. nivalis)などバリエーションも豊富で人気があります。

基本データ

園芸分類 球根,山野草
形態 多年草 原産地 フランス、スペイン、ポルトガルなどのヨーロッパ南西部、モロッコなどの北アフリカ
草丈/樹高 10~30cm 開花期 1月~4月上旬
花色 黄,白 栽培難易度(1~5)
耐寒性 普通 耐暑性 普通
特性・用途 落葉性
植物図鑑の見方
園芸・ガーデニング作業の基本

種類(原種、品種、仲間)

  • ナルキッスス・カンタブリクス

    Narcissus cantabricus
    冬に白いペチコート花を咲かせる小型スイセンで、清楚な美しさが人気の仲間。ヨーロッパ南西部や北アフリカに分布し、スリムで丈夫なフォリオスス、小型で葉の少ないモノフィルス、小型で花が大きなパラボラ状アンテナのペツニオイデスなど多くの変種や亜種がある。
  • ナルキッスス・ロミエウクシィー

    Narcissus romieuxii
    ロミエウクシィーの仲間では発根も発芽も早く、細い葉を叢生させ、冬の早い時期からクリーム色の花をやや上向きに咲かせ始める。北アフリカに分布し、花が白いアルビダス、大輪で花冠にしわの多いザイアニクス、花茎が短く花がパラボラアンテナ状のメサトランティクスなど変種や亜種が多い。
  • ナルキッスス・ジョンクィラ

    Narcissus jonquilla
    ヨーロッパ原産の中型スイセン。細いむちのような葉を数枚伸ばし、草丈20cm前後で、春にニホンズイセンに似た黄色い花を数輪咲かせる。園芸店に出るミニスイセンのもととなった花の一つ。
  • ナルキッスス・ルピコラ

    Narcissus rupicola
    ヨーロッパ南西部に見られる小型スイセン。ナルキッスス・ジョンクィラに似るがより小型で、草丈10cm前後で咲く黄色の小花がとてもかわいい。栽培難度はやや高い。
  • ナルキッスス・ワティエリー

    Narcissus watieri
    北アフリカの一部に見られる小型のスイセン。ナルキッスス・ルピコラに似るが、花は濁りのない白色で人気。チッ素分の多い肥料と多湿を嫌い、花つきも悪く、原種小型スイセンのなかでは栽培難度が高い。
  • ナルキッスス・トリアンドルス

    Narcissus triandrus
    ヨーロッパ南西部に分布する中型スイセン。春に下向きに咲く乳白色の花は、スズランのような面影でとてもかわいい。栽培難度は高く、開花株を長く維持することが難しい。多くの交配種が流通するが、原種の面影を残したものは意外に少ない。
  • ナルキッスス・キクラミネウス

    Narcissus cyclamineus
    黄色い細筒のような花姿が下向きに咲く。株立ちになるとシクラメンに似た風貌から、シクラメンズイセンの名で人気が高く、多くの交配種も流通する。ヨーロッパ南西部に分布。栽培難度はやや高い。
  • ナルキッスス・アスツリエンシス

    Narcissus asturiensis
    とても小さなラッパズイセンのような風貌がかわいらしい。スペイン山岳部の岩場の草原に自生。丈夫だが分球でふえにくいのでタネでふやす。生育は遅く、開花まで約5年かかる場合もある。
  • ナルキッスス・ビリディフロルス

    Narcissus viridiflorus
    モロッコ・アトラス山脈の石灰岩地に生える風変わりなスイセン。晩秋のころに深緑色の風車のような花を数輪咲かせる。丈夫だが、分球しにくいのでタネでふやす。タネまきから開花まで4〜5年かかる。
  • ナルキッスス・セロティヌス

    Narcissus serotinus
    秋咲きで、早いものでは植え込み直後に花芽を伸ばし始める。白い小花は花冠がほとんど目立たず、風車のような咲き方。地中海地方原産。小アジアには花の大きな変種のオリエンタリスが見られ、どちらも香りがよく人気がある。
  • ナルキッスス・パピラセウス

    Narcissus papyraceus
    地中海地方に見られる小型のタゼッタスイセン(房咲きスイセン)。冬から春に、草丈20cm前後で白い小花を房のように咲かせ、とてもか可憐。球根が大型になるので大きめの鉢がよく、丈夫で分球もタネまきも可能。

育て方・栽培方法

ナルキッスス・バルボコディウムの栽培カレンダー
*関東地方以西基準

「趣味の園芸」講師陣、専門家の執筆による植物図鑑

執筆:富澤正美(とみざわ・まさみ)
山野草専門の生産農園、アルペンガーデンやまくさの園主。国内外の多岐にわたる山野草を扱い、世界各地の希少な品種も栽培している。雪割草、キキョウ、ギボウシ、イカリソウなど、交配に力を注ぐ植物も多い。
◆植物図鑑は、原則として作成時の情報に基づき掲載しております。図鑑の作成年によって、科名や属名などが最新の分類とは異なる場合がありますが、何卒ご理解ください。
植物図鑑の項目の見方について >  科名、属名の分類について >
◆植物には規制や保護が行われている種類、無断でふやして販売・譲渡を行ってはいけない登録品種などがあります。また薬剤の使用時は、ラベルをよく読み使用方法を守りましょう。
園芸を楽しむうえで知っておきたいこと >

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